(特許無効審判)

第123条第1項(H23改正)

 特許が次の各号のいずれかに該当するときは、その特許を無効にすることについて特許無効審判を請求することができる。この場合において、2以上の請求項に係るものについては、請求項ごとに請求することができる。

 

 特許法第123条は、「特許無効審判」に係る規定。

 2以上の請求項がある特許権について特許無効審判を請求する場合、特許請求の範囲の請求項ごとに審判を請求することができる。(拒絶査定不服審判では請求項ごとに審判請求できない。)

 

(試験問題)利害関係人は、特許無効審判を特許権の存続期間満了後においても、請求することができる。(H30出題、特許・実用新案第20問、○)

 

(試験問題)2以上の請求項に係る特許に対しては、請求項ごとに、同時に別個の特許無効審判を請求することができるが、2以上の請求項に係る特許出願に対して 拒絶をすべき旨の査定がされたときは、請求項ごとに、同時に別個の拒絶査定不服審判を請求することはできない拒絶をすべき旨の査定がされたときも、請求項ごとに、同時に別個の拒絶査定不服審判を請求することができる(H17出題、第15問、×→○へ修文)

 

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(参考)

特許法第6条第1項

 法人でない社団又は財団であって、代表者又は管理人の定めがあるものは、その名において次に携げる手続をすることができる。

二 特許無効審判又は延長登録無効審判をすること。

 
 法でない社団又は財団であっても、代表者又は管理人の定めがあるものは、「特許無効審判」又は「延長登録無効審判」を請求することができる。

 

(参考)

第7条第1項

 未成年者および成年被後見人は、法定代理人によらなければ、手続をすることができない。ただし、未成年者が独立して法律行為をすることができるときは、この限りではない。

 

未成年者であっても婚姻していれば、法定代理人によらずに法律行為をすることができ、特許無効審判を請求することができる。

 

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一 その特許が第17条の2第3項に規定する要件を満たしていない補正をした特許出願(外国語書面出願を除く。)に対してされたとき。

 外国語特許出願の翻訳文への新規事項の追加は、無効理由にはならない点に注意。(誤訳訂正書により手続を行うべきところを手続補正書により行ったという形式的瑕疵に過ぎないため。)

 

二 その特許が第25条、第29条、第29条の2、第32条、第38条又は第39条第1項から第4項までの規定に違反してされたとき(その特許が第38条の規定に違反してされた場合にあつては、第74条第1項の規定による請求に基づき、その特許に係る特許権の移転の登録があつたときを除く。)。 

 

三 その特許が条約に違反してされたとき。

 条約に違反して権利化された特許は、無効。

 

四 その特許が第36条第四項第一号又は第六項(第四号を除く。)に規定する要件を満たしていない特許出願に対してされたとき。

五  外国語書面出願に係る特許の願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項が外国語書面に記載した事項の範囲内にないとき。 

六  その特許がその発明について特許を受ける権利を有しない者の特許出願に対してされたとき(第74条第1項の規定による請求に基づき、その特許に係る特許権の移転の登録があつたときを除く。)

 冒認出願による特許は、無効。

 

七 特許がされた後において、その特許権者が第25条の規定により特許権を享有することができない者になつたとき、又はその特許が条約に違反することとなつたとき。

 

 特許法第123条第1項第7号は「後発的無効理由」に係る規定。
 日本国内に住所又は居所(法人にあっては、営業所)を有しなくなった外国人は、原則、特許権を享有できない。また、その特許が条約に違反することとなったときには「後発的無効理由」となる。、
 

(試験問題)特許がされた後、条約の改正により、その特許が条約に違反することとなった 場合、そのことは特許無効審判における無効理由となる としても、そのことは特許無効審判における無効理由とはならない(H22出題、第9問、×→○へ修文)

・・条約の改正等の「後発的無効理由」は特許無効理由となる。

 
(試験問題)特許請求の範囲について明りょうでない記載の釈明を目的とする補正がされ、特許査定がされたときは、その補正が最後の拒絶理由通知に係る拒絶の理由に示す事項についてするものでないことを理由として、特許無効審判を請求することはできない。(H21出題、第57問、〇)
・・最後の拒絶理由通知に係る拒絶の理由に示されていない事項である「明りょうでない記載の釈明を目的する補正」がされ、特許査定がされたときは、「無効理由」には該当しない。
 
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(参考)

(外国人の権利の享有)

第25条

  日本国内に住所又は居所(法人にあつては、営業所)を有しない外国人は、次の各号の一に該当する場合を除き、特許権その他特許に関する権利を享有することができない。

一  その者の属する国において、日本国民に対しその国民と同一の条件により特許権その他特許に関する権利の享有を認めているとき。

二 その者の属する国において、日本国がその国民に対し特許権その他特許に関する権利の享有を認める場合には日本国民に対しその国民と同一の条件により特許権その他特許に関する権利の享有を認めることとしているとき。

三  条約に別段の定があるとき。

 

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八 その特許の願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面の訂正が第126条第1項ただし書若しくは第53項から第75項まで(第134条の2第95項において準用する場合を含む。)又は第134条の2第1項ただし書の規定に違反してされたとき。

 特126条は「訂正審判」の規定。 

 特134条の2第1項ただし書は、特許無効審判における「訂正」の範囲の規定。

  

(試験問題)特許出願人が、その発明に関連する文献公知発明が記載された刊行物の名称その他のその文献公知発明に関する情報の所在を、特許出願のときに知っていたにもかかわらず発明の詳細な説明にこれを記載しなかったことは、いかなる場合でも特許無効審判における無効理由とはならない。(H22出題、第9問、○)

・・「文献公知発明」に係る特許法第36条第4項第2号違反は、特許法第123条第1項の「特許無効理由」には列挙されていない。

 

(試験問題)特許請求の範囲について明りょうでない記載の釈明を目的とする補正がされ、特許査定がされたときは、その補正が最後の拒絶理由通知に係る拒絶の理由に示す事項についてするものでないことを理由として、特許無効審判を請求するこおとができない。

(H21出題、第57問、○)

 
(試験問題)詐欺の行為により特許、特許権の存続期間の延長登録又は審決を受けた者は、3年以下の懲役又は300万円以下の罰金に処される が、当該特許は、詐欺の行為により特許を受けたことを理由として無効にされることはない とともに、当該特許は、詐欺の行為により特許を受けたことを理由として常に無効にされる(H16出題、第43問、×→○へ修文)

・・詐欺の行為により、特許、特許権の存続期間の延長登録又は審決を受けれることは、罰則の対象となる(特許法第197条)。ただし、詐欺の行為は、特許法123条1項各号にいう無効理由には列挙されていない

 

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(参考)

(詐欺の行為の罪)

第197条

 詐欺の行為により特許、特許権の存続期間の延長登録又は審決を受けた者は、3年以下の懲役又は300万円以下の罰金に処す。 

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