第37条
二以上の発明については、経済産業省令で定める技術的関係を有することにより発明の単一性の要件を満たす一群の発明に該当するときは、一の願書で特許出願することができる。
特許法第37条は、二以上の発明が発明の単一性を有する場合、一つの願書で特許出願できることを規定。
発明の単一性の有無は、経済産業省令(特許法施行規則第25条の8第1項)で定める「同一の又は対応する特別な技術的特徴」を有しているか否かで判断する。
特許法第37条にいう発明の単一性を満たしていない発明については、審査官は、特許法第49条4号違反の拒絶査定をしなければならないが、拒絶査定をしようとするときは、特許法第50条に従い、審査官は、特許出願人に対して拒絶理由を通知し、相当の期間を指定して、意見書を提出する機会を与えなければならない。
発明の単一性を満たしていないことで拒絶理由通知を受けた出願人が拒絶査定を回避するためには、①特許法第44条に基づく出願の分割、または、②特許法第17条の2に基づく手続の補正を行う必要がある。
特37条違反 → 特49、50条に基づく拒絶理由通知 → 特44条に基づく出願の分割へ。
特37条違反 → 特49、50条に基づく拒絶理由通知 → 特17条の2に基づく手続補正をしたが依然として発明の単一性を満たさない場合 → 特17条の2第4項違反 → 拒絶へ。
出願の単一性違反(特37条違反)は、拒絶理由(特49条4号、50条)にはなるが、無効理由(特123条)にはならない点に注意。
(参考)特許法施行規則第25条の8第1項
特許法第37条の経済産業省令で定める技術的関係とは、二以上の発明が同一の又は対応する特別な技術的特徴を有していることにより、これらの発明が単一の一般的発明概念を形成するように連関している技術的関係をいう。
(参考)特許法施行規則第25条の8第2項
前項に規定する特別な技術的特徴とは、発明の先行技術に対する貢献を明示する技術的特徴をいう。
(参考)特許法施行規則第25条の8第3項
第1項に規定する技術的関係については、二以上の発明が別個の請求項に記載されているか、単一の請求項に択一的な形式によって記載されているかどうかにかかわらず、その有無を判断するものとする。
(試験問題)二以上の発明が同一の又は対応する特別な技術的特徴を有していない場合は、当該二以上の発明が、発明の単一性の要件を満たすことはない。(H17出題、第37問、×→○へ修文)
(試験問題)発明の単一性の要件における特別な技術的特徴とは、発明の先行技術に対する貢献を明示する技術的特徴をいう。(H17出題、第37問、○)
(試験問題)発明イと発明ロの間、及び発明イと発明ハの間で、発明の単一性の要件を満たしたとしても満たせば、発明ロと発明ハの間で発明の単一性の要件を満たさなければ満たさなくても、発明イ、ロ及びハについて一の願書で特許出願することはできないができる。(H17出題、第37問、×→○へ修文)
(試験問題)一の請求項のみからなる特許出願は、特許法第37条に規定する発明の単一性の要件を満たさない場合があるはない。(H19出題、第59問、×→○へ修文)
(試験問題)特許請求の範囲に請求項を1つのみ記載した出願も、特許法第37条の発明の単一性の要件を満たさない場合がある。(H23出題、第57問、○)
(試験問題)特許法第37条に規定する発明の単一性の要件を満たす一群の発明に該当する2つの発明は、同一の又は対応する技術的特徴を常に有する。(H24出題、第59問、○)
