なんといっても義太夫命 ですので、歌舞伎は義太夫狂言。
吉右衛門の大ファンです。
今年の歌舞伎で忘れられないのは、まずは9月歌舞伎座吉野川。吉右衛門が大判事、玉三郎が定高、現在考えられる最高の組み合わせという人も。
歌舞伎は現代劇と違ってセリフも動作もゆっくりで、間が長い。となると、重要なのは ハラ。
となると、これは怖いことに人間性、生き様が問われる。
今回の吉野川では 吉右衛門の器の大きさ、玉三郎の気高さがかみ合って、最高の舞台だったと思います。
次は11月国立劇場での仮名手本忠臣蔵、5段目、6段目、7段目。
菊五郎の勘平は、とても70代とは思えぬ若々しさで、引き込まれてしまいました。
そしてなんといっても7段目は吉右衛門の大星由良之助。扇で隠す苦悩の顔。新雀右衛門に又五郎の兄妹。
日本の芸能は、演者が歳を取ればとるほど味わいが深まり、若さだけが勝負ではないことを教えてくれると感じます。