生体内に存在する糖鎖は細胞間情報伝達,細胞増殖・分化等の生体調節に深く関係しており,鶏卵にも様々な糖鎖がタンパク質や脂質に結合した状態で存在している.本稿では,特に機能性研究が進展しているシアル酸について述べる.シアル酸はノイラミン酸のアシル誘導体の総称で,自然界に広く分布しているシアル酸はN-アセチルノイラミン酸(Neu5Ac)である.
鶏卵のシアル酸はすべてNeu5Acであり,タンパク質や脂質と結合して大部分は卵黄に存在している.
脱脂卵黄を酵素分解処理することにより得られるシアリルオリゴ糖及びシアリルオリゴ糖ペプチドにはインフルエンザやロタウイルス感染阻害効果及びラットでの学習能力向上効果がある.