免疫細胞やがん細胞を活性化させるたんぱく質で、過剰に働くとアトピー性皮膚炎やがんなどを招くと考えられている「NF-κ(カッパー)B」が、活動を始める仕組みの一つを、発見した。
治療薬開発の手がかりになる成果という。12日、英科学誌「ネイチャー・セル・バイオロジー」に論文が掲載される。
人体の中で、不要になったたんぱく質の分解を担っているたんぱく質の一種「ユビキチン」に着目した。
マウスの細胞を使った実験で、ユビキチンの分子が直列にいくつもつながった「ポリユビキチン」が、別のたんぱく質と結びついて、NF-κBに活動を始めさせることを確認した。
NF-κBの活性化を抑える薬には、ステロイド剤などがある。
しかし他のたんぱく質にも作用するため、さまざまな副作用が生じる。
ポリユビキチンはNF-κBだけを活性化させているとみられるため、「ポリユビキチンの働きを抑えることができる物質を見つければ、今よりは副作用の少ない薬になる可能性がある」と話している