インフルエンザが流行する一方で、高熱や激しいせきが長く続く「マイコプラズマ肺炎」にかかる人も増えている。市販薬は効かず、治療が遅れると重症化する恐れもあることから、専門家は注意を呼び掛けている。
国立感染症研究所(東京)によると、定点観測している全国約450医療機関から報告された患者数は、11月10日から今月7日までに857人で、昨年の同じ時期より96人増。
患者数が多いのは青森、宮城、福島、愛媛、沖縄県などだった。
病原体は「肺炎マイコプラズマ」と呼ばれる細菌の一種。気管支で増殖し、炎症を引き起こす。
感染すると高熱が出て、乾いた激しいせきが長く続くのが特徴だ。
「晩秋から春にかけて流行する傾向があり、これから感染者は増える」と指摘している。
特徴:
マイコプラズマ肺炎はウイルスと細菌の中間に位置する 病原体であるマイコプラズマ・ニューモニエの感染でおこる肺炎で次のような特徴を持つ。マイコプラズマ・ニューモニエの性状については治療の項を参照。
[1]:流行はほぼ4年ごとの周期性を示し、6~7カ月にわたり遷延する(最近この周期性にかげりがみられてきている)。
[2]:小児・若年成人が中心で、1才以下には比較的少ない。熱発で発症し長引く、しつこい乾いた咳が特徴である。咳は早朝、夜間就寝時に増強する。
[3]:胸部レントゲン写真は特徴的ではなく、間質性肺炎(気管支肺炎)と大葉性肺炎との混合したパターンを示す。
[4]:職場内・家族内感染の傾向が強い。
[5]:経過は一般に良好で、必ずしも入院加療は必要ではないが、合併症のある時には入院治療が必要である。
[6]:肺炎マイコプラズマは心筋炎・心外膜炎、中耳炎、鼓膜炎、多形紅斑(かなり多い)、ステーブン・ジョンソン症候群、髄膜炎、脳炎、多発神経炎(ギラン・バレー症候群のページにリンク
)、寒冷凝集素症、血小板減少症など多彩な病変を起こすこともある。