ここ数週間、週末や代休の日はどうしたことか(笑)、立て続けに芸術鑑賞DAYSとなっています。

 

あえて「芸術」と言ってしまいたくなる体験のオンパレード。

そこでつらつらおもふことが、どうにも言葉にならないのだけど。

ここ数週間で感じていることをなんとか定着させたいなと。

このブロブを備忘メモにしてしまいます。

 

まず最初が今評判の映画『PERFECT DAYS』を一人で見たこと。

夫が急な出張で留守だった週末。

前から見たいなと思っていたので、さくっと一人で見てきました。

 

 

 

 

見終わった後、なんとも言えない満たされた気持ちになりました。

ハッピー♪とか感動♪とかそういう言葉じゃなくて、静かに何かが満ちてくる感じ。

 

私の大好物(笑)の木漏れ日とか光と影とかがいい感じでモチーフにでてくることもあるのですが。

 

「淡々と」 な感じで、自分の内側の水面が凪いで行くような、そんな映画でした。

 

でね。その映画の中に何冊か主人公が読んでいる本が出てくるのですが、その中の一冊に幸田文の『木』というのがあって。

思わず映画館の帰り、ポチってしまいました。

 

 

 

 

読み始めて、その『木』の本の中に漂う作者の視線に共感する、共感する。

なるほど、うんうん、と頷きながら、久しぶりにじっくりとゆっくりとページを進めていきました。

 

映画の主人公がこの本を読んでいるという設定には深く納得するものがあります。

その一連の流れに共感できるのはまた、私がいい感じに年を重ねてきたからかなとも思うのですが。

 

まぁ、そんな風に映画を見た後、その中に出てきた本を即座に買って読むということは、初めてのことでした。

が、このピンときて、さくっと行動することって、結構いい感じの流れになっているのかもしれません。

 

そして、数日後、坂東玉三郎の講演会と素踊りの会に行ったのでした。

 

 

 

 

「初」の玉三郎さんの世界。

高校生の時から歌舞伎とかの「かたちの美」みたいなのは、結構好きな方だったのですが。

生玉三郎さんは初めて。

 

その素踊りには、言葉がありませんでした。

舞台の上に立つだけで、あの空気感を作り出すって、すごい。

 

女性の「性(さが)」を美しく儚く、あそこまで表現できるって、、、。

もう感動しすぎて、「いいものを見せてもらった」「同じ時代に生きていることがすでに幸せである」みたいな、そんな陳腐な言葉しかでてきません。

 

ただ、講演会の内容や踊りからは、ここまでの間にどれほどの心身の鍛錬の毎日だったのかも伺い知ることができました。

 

それで、今度はお友達に薦めてもらった「玉三郎本」を読んでいるというわけです。

 

そして、その玉三郎さんが講演の中で、「歌舞伎界でも今若手が頑張っている。ハタチの團子さんがおじいさまが作り上げたスーパー歌舞伎『ヤマトタケル』を演じていて、自分も昨日見てきたけれど、よくやっている。応援している」とお話だったのです。

 

「歌舞伎という世界。まずは型から入るけれど、その型の中身は自分で自分の人生で埋めていけばいい。」そんな風に若手の團子さんにお伝えになったそうなんです。

 

玉三郎さんにそんな風に応援されている團子さんの歌舞伎を見てみたいと、その場でチケットを取り、翌週には新橋演舞場へ。

 

 

 

 

スーパー歌舞伎なので、難しいことはなにもなく、ものがたりを楽しみつつ、裏に流れるテーマに涙したりしながら、心揺さぶられてきました。

 

そんなこんなの芸術に触れる時間。

なんといいますか、「ほんもの」に「生」で触れるって、(映画は映画館で観るってことだけど)頭じゃなくて体で?皮膚感覚で?カラダの水をふるふると震わせるのだな~と実感。

 

そして、美しいものに触れた時に動いた心のままに次の行動につなげていくと、(今回の場合は本を選ぶとか、次の舞台を予約するとか)そんな行動の連鎖が、とってもいい流れを作っているような気がするのです。

 

「美しい」と感じること。

それは人それぞれでしょうから、私にとって「美しい」でいいのですが。

その「美しい」と感じること、瞬間が、私の人生を整えてくれるようです。

 

 

これは劇場を出た時の夕暮れの空。裸の木の枝が美しい。

 

朝陽や夕陽。

木漏れ日。水の珠。

光と水が映し出す、この世界で美しいと感じる一瞬一瞬。

そしてそこに繰り広げられる人の心が織りなすもの。

 

美しいという字は「羊」が「大きい」と書きます。

羊は生贄、神様への捧げものという意味だったので、それが大きいことが「美しい」となったと聞いたことがあります。

 

神様というのが自分のうちにあるとしたら、「羊」は自分そのもの。

そっか~♪自分のうちなるものが心底喜ぶものが「美しい」ものなのだなーと一人こじつけて 納得しているわけです。

 

そしてその心のベースがある状態での「ピン♪」ときたことの連続は、なかなかいい感じのリレーになっているなと。

 

ほんと、どうでもいい心の内側のMEMOですが、なんだかここのところ、ずっと気になっていたことだったので忘れないうちに書きとめておきます。

 

あっ!!!

そうそう、今思い出しましたが。

私のお気に入り、イチオシの映画『Pale Blue Dot 君が微笑めば、』。

これまた、「美しい」のです。

 

そっか~。だから私はこの映画にこんなに惹かれているのですね。

 

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ということで。
私もイマココ・ストアもこの映画『Pale Blue Dot 君が微笑めば、』の上映会を企画しています。
 
3月、4月はすでに満員なのですが、次は6月2日(日)。
上映会と重岡社長のお水のお話のセット企画(笑)です。