明日は、立春です。明日から春の政経ワンポイント講座ですね(笑)、2月に入り、Dディまであとわずか、ラストスパートです。焦らず、マイペースでゴールまで走り抜けましょう。なお、本講座は、15日まで継続します。
昨日の答え合わせ
問1は、④です。図説66・111参照。①は、衆議院議員定数違憲判決です。投票価値平等の原則(図説132参照)に違反しているとして、違憲となりましたが、選挙は有効でした。最高裁で無効とされた選挙は衆議院・参議院ともありません。図説137参照。なお、本件の用語として事情判決(図説111参照)・違憲と違憲状態の違い等チェックしておいてください。
衆議院・参議院の議員定数不均衡を訴えた裁判では、著しい格差の存在とその継続、是正の努力のなさなどの条件がそろったとき、違憲判決が出されていますが、それらのうち、すべてがそろっていない場合、全体として違憲とはいえない。つまり、合憲は、合憲なんですが、違憲状態にあると表現されました。衆議院選挙では、5回、参議院選挙では、3回だされています。
最高裁は、一票の格差については、衆議院で3倍程度、参議院で6倍程度を違憲の基準としてきました。学説の多くは衆議院では2倍未満を支持しています。下級裁判所も2倍未満を基準として判決を出しています。2011年に、最高裁も2.3倍の格差を違憲状態と判決しましたが、その格差を是正しない状態で2012年に衆議院総選挙を行ったことに対して、高裁レベルで初の選挙無効判決もでました。参議院では、2012年5.0倍の格差を違憲状態としました。なお、違憲判決については、根拠となった憲法の条文もチェックです。
②選挙違反による公民権停止規定については、憲法第14条・第44条(国政選挙に関して)に反するとして争われた裁判では、1955年2月9日に最高裁判所で「選挙違反による公民権停止規定は憲法第14条・第44条に違反せず、かつ国民の参政権を不当に奪うものではない」とする判決が出ています。③1985(昭和60)年,最高裁判所は「立法目的が正当なものであり」「著しく不合理であることが明らかでない限り」違憲とはいえないと判断しました。サラリーマン税金訴訟と呼ばれ、所得税法の課税規定が給与所得者に不利であることを理由に課税処分の取り消しを求めて争われた裁判です。図説242参照。
問2は、⑤です。A、集会の自由は、日本国憲法では第21条。B、良心の自由は、第19条に規定。なお,もともと日本国憲法下では兵役義務はありませんが。C言論の自由も、第21条。図説71~74参照。
本日の問題
問1 検閲に関連して,憲法によって禁止されている検閲に当たる事例とは言えないものを,次の①~④のうちから一つ選べ。
① 他人のプライバシーを害する不当な内容の新聞記事が発行される前に,特別の行政委員会が審査して削除する。
② 政府の政策を批判する内容のウェブページがインターネット上に公開される前に,行政機関が審査して削除する。
③ 住民生活に影響する内容の地方自治体の計画案がその広報紙に掲載される前に,地方議会が閲覧して内容の変更を求める。
④ 性風俗を害する内容の小説や図画が市販される前に,警察が閲覧して内容の変更を求める。
問2 基本的人権と公共の福祉についての記述として最も適当なものを,次の①~④のうちから一つ選べ。
① 日本では,明治憲法によって,基本的人権は公共の福祉に優先するものとされた。
② 日本国憲法では,経済的自由について,精神的自由よりも広く公共の福祉に基づく制限を受けるものとされた。
③ フランスでは,ワイマール憲法の影響を受けた「人および市民の権利宣言」によって,基本的人権と公共の福祉との相互補完的関係が規定された。
④ ドイツのナチス政権では,基本的人権は公共の福祉に優先すべきものとされた。
以上です。