レイフ・オヴェ・アンスネスがマーラー室内管弦楽団を弾き振りしたベートーヴェンのピアノ協奏曲全集、第2弾として2013年には第2番変ロ長調と第4番ト長調が録音されました。
(協奏曲第1番と第3番の感想はこちら)
ライナーノートにアンスネス自身が書いた記事によると、当初は2013年5月に予定されていた演奏旅行と録音が、夫人の出産が早まった事で延期になったそうです。予定より12週前の早産だったようですが、生まれた双子は元気に育っており、7か月遅れてロンドンの聖ジュード教会にてピアノ協奏曲第2番と第4番がセッション録音されました。
ピアノ協奏曲第2番変ロ長調は出版が第1番より後になりましたが、作曲はこの曲が先で実質の第1番です。その後の改訂とベートーヴェン自身によるカデンツァが加わって作品19として出版されましたが、曲の雰囲気は若きベートーヴェンの新鮮さが要求されます。
冒頭の下降和音から始まる第1楽章では、MCOのキレの良い演奏とアンスネスのソロの絡みが、第1番よりもより密度が上がっているようです。第2楽章は静かな響きが魅力的で、若き日のベートーヴェンの瑞々しさを感じさせます。
ピアノ協奏曲第4番ト長調は、個人的に全5曲の中で一番好きな曲です。ピアノ・ソロで始まる第1楽章から解像度な高い演奏です。20世紀に著名だった演奏では重たくなる第2楽章も軽やかな響きです。アンスネスが共演相手にフル編成の交響楽団ではなく、MCOを選んだのはこの響きが欲しかったのでしょう。第3楽章では、大オーケストラの華やかさはありませんが、軽やかで見通しの良い語り口で颯爽と駆け抜けます。
(協奏曲第1番と第3番の感想はこちら)
ピアノ協奏曲第2番変ロ長調 op.19
ピアノ協奏曲第4番ト長調 op.58
管弦楽:マーラー室内管弦楽団(MCO)
ピアノ&指揮:レイフ・オヴェ・アンスネス
録音:2013年11月22日&23日、ロンドン
ライナーノートにアンスネス自身が書いた記事によると、当初は2013年5月に予定されていた演奏旅行と録音が、夫人の出産が早まった事で延期になったそうです。予定より12週前の早産だったようですが、生まれた双子は元気に育っており、7か月遅れてロンドンの聖ジュード教会にてピアノ協奏曲第2番と第4番がセッション録音されました。
ピアノ協奏曲第2番変ロ長調は出版が第1番より後になりましたが、作曲はこの曲が先で実質の第1番です。その後の改訂とベートーヴェン自身によるカデンツァが加わって作品19として出版されましたが、曲の雰囲気は若きベートーヴェンの新鮮さが要求されます。
冒頭の下降和音から始まる第1楽章では、MCOのキレの良い演奏とアンスネスのソロの絡みが、第1番よりもより密度が上がっているようです。第2楽章は静かな響きが魅力的で、若き日のベートーヴェンの瑞々しさを感じさせます。
ピアノ協奏曲第4番ト長調は、個人的に全5曲の中で一番好きな曲です。ピアノ・ソロで始まる第1楽章から解像度な高い演奏です。20世紀に著名だった演奏では重たくなる第2楽章も軽やかな響きです。アンスネスが共演相手にフル編成の交響楽団ではなく、MCOを選んだのはこの響きが欲しかったのでしょう。第3楽章では、大オーケストラの華やかさはありませんが、軽やかで見通しの良い語り口で颯爽と駆け抜けます。
ベートーヴェンの管弦楽作品は一時期ピリオド楽器オーケストラが台頭していましたが、21世紀になり、現代楽器で今のベートーヴェンを表現する動きが活発になってきました。この全集も昔の重々しい演奏ともピリオド楽器の演奏とも異なる『今の』ベートーヴェンを代表する名盤だと言えましょう。
