[南面]_(梵字・キャ)、積十一面觀世音菩薩 
[西面]_(枠内で左指差し)、
            すぐ (文字が埋められている)、
            し(志)やくのく(久)わんぜおん、
            (以下、文字が埋められている) 
            是より、半丁東 



[南面]_(梵字・キャ)、積十一面觀世音菩薩 



[西面]_(枠内で左指差し)、
            すぐ (文字が埋められている)、
            し(志)やくのく(久)わんぜおん、
            (以下、文字が埋められている) 
            是より、半丁東 



[西面・下部]_是より、半丁東 (文字が埋められている) 





[北面]_明治四十参年六月、
            現住権少僧正○門…代?、
            發起人、○○○、田中?徳?三?郎?、西…之助、濵中?○吉? 
(※文字を読みやすく画像を加工しています) 



[東面]_文字なし 







『おふさ観音』 山門横に立てられています。 









*   *   *   *   *   


ぼけ封じ霊場としても知られる 『おふさ観音』 (高野山真言宗別格本山 十無量山観音寺)の山門横に立てられています。これが道標であることを知る人は多くないかもしれません。 

南面には十一面観音を表す梵字(キャ)と 『積十一面觀世音菩薩』 の名が大きく刻まれています。西面の 『すぐ』 と 『是より、半丁東』 の文字は埋められており、おそらく西の中街道の角あたりから移設されたものと思われます。

ご本尊の積十一面観世音菩薩は、癪(積)の病にご利益があるとされ 『積(しゃく)の観音さん』 とも呼ばれます。

おふさ観音を案内する道標は他に、
・ 0000-橿原市八木町の道標 (延命院前) 
0238-橿原市南八木町の道標-1 (橿原橋北詰) 
などがあります。 

おふさ観音とともに大和ぼけ封じ霊場でもある安倍文殊院へは大和長寿道(阿部街道)で一直線に結ばれていて、古来からこの二つの寺を多くの人々が行き来したようです。

大和長寿道周辺は藤原宮跡や磐余池(推定地)など見どころも多く、道筋にはいくつかの道標も残っています。ただし、長寿道は一部道幅が狭く、車の交通量も多いので、少し南の道を集落や史跡を廻りながらジグザグと歩くほうがより安全でより楽しい行程になると思います。

道標好きの方におすすめルートは、藤原宮跡→高所寺池の道標→天香山神社付近→古池→→御厨子観音付近→磐余池(推定地)→稚櫻神社付近を廻り、安倍文殊院へと向かうコースで、多くの道標を巡れます。(道標マップ参照) 未発見の道標に出会えるかも(?)しれません。

とくに私が好きなのは、高所寺池の堤上から見る藤原宮跡と大和三山です。(参考記事 : 0538-橿原市高殿町の道標-1 (高所寺池北西角) ) 涼しい季節にどうぞ。 


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・各面の内容 

[南面]_(梵字・キャ)、積十一面觀世音菩薩 
[西面]_(枠内で左指差し)、
            すぐ (文字が埋められている)、
            し(志)やくのく(久)わんぜおん、
            (以下、文字が埋められている) 
            是より、半丁東 
[北面]_明治四十参年六月、
            現住権少僧正○門…代?、
            發起人、○○○、田中?徳?三?郎?、西…之助、濵中?○吉? 
[東面]_文字なし 


建立年 : 1910年 (明治43年) 

おふさ観音山門横 (中街道・八木街道・岡道・阿部街道(長寿道)) 



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<2019/9/20 補筆> 
<2020/7/16 補筆> 
<2021/4/29 補筆> 
<2022/1/27 西面写真入れ替え>