2010.02.14(日) 渋谷 7th FLOOR
ファンクラブ会員限定LIVE
“SLOW ROLLERS”


第一部
01.Just my imagination (The Temptations)
02.SUNSHINE
03.SECRET HEARTS
04.Ooh lala (Faces)
05.PERFECT LOVE
06.STILL FARAWAY
07.COBALT
08.Action woman (Litter)
09.いきちがい
10.Get up stand up (Bob Marley)


第二部
01.Let it bleed (The Rolling Stones)
02.RETURN TO YOURSELF(AND MYSELF)
03.SUNDAY
04.IT'S GONNA BE ALRIGHT
05.EMPTY LIFE BLUES
06.Bamboo road (Willy Deville)
07.クレイジー・クール・キャット (SHEENA & THE ROKKETS)
08.I'm talking about you (Chuck Berry)
09.Mona ~ Hey, Bo Diddley (Bo Diddley)
10.Midnight rambler (The Rolling Stones)
11.IT'S YOU DARLIN'
12.TRANSIENT DREAM
13.あの雲は何処へ


E.C.
01.ラストダンスは私に (The Drifters)
02.おまえと二人



 ※ ※ ※



ハコに入ると、既にハラさんがDJテーブルで、とってもかわいいドクロのカウチンセーターでお出迎え。ハラさんの選曲は、いつも思うけど、ファンク色が濃いね。渋いッス。


乙ちゃんの司会進行のご挨拶など(残念ながらお吉さんの出演が急遽キャンセルになったお知らせとか)ありつつ、さていよいよ始まりますよって時に、ハラさんが脱いだセーターの中に着てたTシャツは、プライベーツデビュー当時(もしや初ツアーT?)の「DO IT YOURSELF」のTシャツ(!)。確か初めてプライベーツのライブを見に行った時、当時マネージャーの並人がこのTシャツを着てて、まだ彼がマネージャーだと知らなかった我々は、「“DO IT”のお兄さん」なんて呼んでたっけ(笑)。


「やっちゃいな!やっちゃいな!やりたくなったらやっちゃいな!!」


懐かしいね(笑)。


“SLOW ROLLERS”が、ストーンズがオランダで発売したバラード集のコンピ・アルバムのタイトルだと言うのは、実は最近知った。


LOVE ME DO 君が好きだから

『As tears go by』のイタリア語ヴァージョンが収録されてるとか…。


やはりどこかに必ず“The Rolling Stones”の影が見え隠れしてしまうバンド、ザ・プライベーツ。それだけ大好きなんであろう、愛して止まないんであろう。自分達がストーンズに焦がれ止まない想いと同じようにまた、自分達を焦がれ止まない慕う人達である「ファンクラブ会員」限定で行われるライブに登場する際、名乗る変名をコレにしたのには、そんな想いも含まれているとすれば、嬉しく思う。


そんな事を思いながら始まった1曲目は、ストーンズ『Shine A Light』にも収録の『Just my imagination』。ホラやっぱり(笑)。映画公開中、ツアー先の小倉(だったかな?)で、メンバーみんなで観に行った映画館が、客が自分達だけで貸し切り状態だったなんて話もありました。さしずめ、ローリング・ストーンズ・ファンクラブ・イベントの様相だったのでは…?なんてね(笑)。


『SUNSHINE』は、キーボードがいないからか、今日はアンビエント感はちょっと薄めかな?オリジナルに近い感じ。


毎月ソブリンがあって、延ちゃんの歌とギターだけをたっぷり堪能できて、なんて贅沢!なんて思ってたけど、ソブリンでレパートリーになってる曲達が、ちゃんとしたバンドセットで奏でられると、ソレはソレで、あぁ、やっぱり、延ちゃんの声のバックには、このビートで、このベース音があって、このギターのメロディが入ってこなきゃぁね…なんて都合のいい事を思ってみたり(笑)。


初めて聞いた、60年代アメリカのガレージバンド“Litter”なるグループの『Action Woman』。「これから話す事は、生活の何の役にも立たない知識です」と前置きしながらも、そのLitterの紹介やら、その周辺の音楽史踏まえ、懇切丁寧に話して聞かせてくれる。「伝える」んではなく、この人の、この曲との出会いの原体験の風景に、あたかも自分も体験してるかのごとく、誘(いざな)ってくれる。この人の話術の妙。不思議な人。この曲は、先行、駒ヶ根での“SLOW ROLLERS”でもやったらしいのだが、その時は“Electras”と言うバンドの名前も出してたらしい。検索すると、どちらも『Action Woman』は演ってる。おそらく“Litter”がオリジナルか。(※追記 オリジナルは“Electras”の方と判明)


先月のソブリンで久々に聞いた『いきちがい』は、ソブリンでも多少レゲエのニュアンスではあったが、やはりギター1本では限界があったのは否めず、それがまぁ見事にレゲエ・コーティングされた楽曲に生まれ変わり披露された。そのまま『Get Up Stand Up』へ。このバンドの力量の凄さ。当たり前だが、「ローリング・ストーンズ大好き!」だけで終わるバンドでは、決してない。


余韻なく第一部終了。


ハラさんは休まず、再びDJスタート。時折、「これからかける曲は、ノブが誕生日にくれたレコードです」とか「次の曲は僕の一番好きな曲です」なんて解説もあり。嬉しいね。


そんなこんなで、第二部スタート。


ソブリンで何度か聞いてた『Let it bleed』は、初めてバンドサイズで。「あー、ここでショーネンのコーラスがこういう風に入んのか~」などと楽しむ。


『RETURN TO YOURSELF』。
最近私に始まった新しい人間関係。新規参入の部署での人員募集だったので、一緒に働く同僚はみな何日かの誤差はあるものの、ほとんど同期入社の連中。最初はそれなりな様子伺いも兼ね、あたりさわらずつきあってたのも、そろそろ皆さん、それぞれの個性を見せ始める頃。私に言わせりゃ、「まだそんな事言っとんのか?」的な、中学生のような人間関係に気をもむ人もチラホラ…(笑)。私はと言えば、そんな連中横目に、どこ吹く風で、楽しくやれてる。「良かった、私にはプライベーツがいてくれて」なんて、つくづく思う今日この頃。この曲は、目下、脳内ヘビー・ローテーション中(笑)。


二部後半は、おそらくこれは私の勝手な想像だが、打ち合わせなしで、延ちゃん、普段ソブリンやってるノリで、その場でやりたい曲を決めて進めたんではないかと…。それに瞬時に対応できてしまうメンバーが、やっぱ凄い。


延ちゃんのソブリンが軌道に乗り、ツアーとかも一人で廻り始めた時、私には一抹の不安がよぎった。誰にも気兼ねなく、なにもかも自分のペースで、ステージどころか移動までも、全て自分のサジ加減で思い通りに出来る自由を覚えてしまうと、いざ、バンドに立ち帰った時、全部が全部思い通りにはならない事、譲らなけりゃいけない部分、4分の1でいなきゃいけない部分なんかを、ストレスと感じやしないかと危惧した。ところがそんな事は、思い込みの激しい一ファンの取り越し苦労に過ぎず、私が抱いたまるで見当ハズレな憶測は、いともあっさり覆される事となる。


きっと延ちゃんは、むしろ自由であるが故の不自由さにも気付き、それを解消してくれるのは、プライベーツであり、バンドのメンバーであり、自分の居るべき場所はココなんだと再確認できたんではなかろうかと、勝手ながら解釈するに至った。


改めて、出逢うべくして出逢った人達なんだろうなと、この日の後半のステージを見ながら、そんな事を考えた、「ファンクラブ限定LIVE」であった。


大ラス『おまえと二人』を聞きながら、この「おまえ」とは、ショーネンであり、ハラさんであり、乙ちゃんであり、この日ココに集まったファンの人一人一人であり、もちろんこの日どうしても来れない事情もあったファンの人一人一人でもあるんだと確信して、毎年恒例の、夢のひとときが終わった。


スグにも始まる夢の続きに、オチオチ眠ってなんかいられないけどね(笑)。