2月22日に歴史的な判決が出された。
旧優生保護法に基づく優生手術を受けた障害者らが国を訴えていた控訴審判決で大阪高裁は、「非人道的かつ差別的。憲法の理念に照らし是認できない」として、民法の除斥期間を認めず2570万円の損害賠償を支払うように命じていた。
この歴史的判決を受諾することなく、国は7日に上告受理の申立てを行っていたことが明らかになった。
大阪訴訟の原告である聴覚障害のある妻は、1974年に帝王切開で出産した際に知らない間に不妊手術を施行されていた。
他の地域で提訴している障害者の中にも帝王切開の手術と同時にか、別途で詐妄や全身麻酔によって本人の望まない不妊手術を受けたと告発している仲間も多い。
旧優生保護法第四条には遺伝性疾患や障害を理由に優生手術を施行できる規定が存在したが、母体保護法への改正施行時に削除されている。
しかし、旧法施行時だけでなく現在の母体保護法下でも不妊手術が行われている実態がある。
憲法13条や14条で個人の尊重や法の下の平等が定められており、損害賠償を否定された地裁判決でも憲法違反は認められており、憲法17条の規定により国民は公務員の違法行為により損害を受けたものは、国や地方公共団体に賠償を求めることができる。
その関係で民法724条後段を適用することは違憲となる可能性があるし、民法1条の趣旨からいっても除斥期間を適用することは信義則の原則からもできないと解するのが相当だと思う。
今回の大阪高裁判決では、民法147条以下の規定により時効の完成猶予がなされており除斥期間は適用されないとしている。
私は少なくとも国が上告した最大の理由は、損害賠償を支払いたくないというただその一言に尽きると思っている。