皆さん、こんばんは。

今回は昨日6月2日(日)に行われた同志社香里の第2回オープンキャンパスについてです。

(初投稿したブログも同志社香里についてだったのですが、本当にたくさんの方に読んで頂きました。)

 

 

昨日は当日朝の天気予報では10~12時の降水確率が30%となっていましたが、その時間帯の空模様は曇りとなり、午前中は涼しく気持ちの良い日となりました。

ただ、12時少し前頃から15分ほど雨になったために、早くから来られたお昼からの来場者は傘を片手にこられる方がほとんんどでした。その雨もすぐにやみ、その後は太陽が顔を見せはじめ良い天気となったのは何よりでした。

 

 

オープンキャンパスのプログラム内容は5月に開催された第1回と同じでした。

前回は書かなかったのですが、実は2023年の同じ時期のオープンキャンパスと比べると参加者は少し減っていたように感じました。このように書くと意外に思われる方が多いと思いますが、そのくらい2022年や2023年の第1回オープンキャンパスの参加者は多かったのです。個人的には2022年(男女とも過去5年で最大の受験者数)が人気のピークなのではないかと昨日までは思っていました。

午前中のAコースの参加者は第1回と同じような人数でしたが、お昼からのBコースの来場者が2023年以上に多く、12時15分(Bコース開場時間)より前に来場された方々が「もうすごい並んでいる!」と口にしていたのが印象的でした。Bコースの受付が12時15分に開場された後も非常に多くの方々が来場されていて、同志社香里人気の根強さもしくは底力を見せつけられたように感じました。

 

 

少し志願者数や受験者数に関して触れておくと、女子は2022年入試が人気になり過ぎたためにその反動が2023年にでた形で志願者数、受験者数ともに約60人ほど減らしてしまいました。しかし2024年の同志社香里は志願者数、受験者数ともに2023年に比べしっかりと人数を増やし、再び難化傾向にあります。(男子は志願者数こそ減らしていますが、受験者数は31人も増えています)

 

 

同志社香里の難易度についても話しておきたいと思います。

同志社香里志望の受験生を毎年数名指導し合格させていますが、算数の問題レベルなどを含め総合的な難易度はこの3年ほどではっきりと難化しています。2024年時点での同志社系列における序列(学校の中身についてではなく、あくまでも「合格する難しさ」の序列です)を考えると①同志社香里 ②同志社 ③同志社女子と同志社国際という並びになります。

同志社香里と同志社の順序については首を傾げる方もおられるでしょうが、2024年どちらの学校も指導し合格させている私の感覚では、主要2教科において学校に求められている能力が異なっているとはいえ、総合的に同志社香里の方が合格するのが難しい学校です。(補足すると同志社中学の方が算数、国語とも傾向的に対策がし易く合格させやすいのです)

昨今の人気具合を間近で見ていると、この先同志社香里の難易度がどのあたりまで上がって来るのか楽しみでもありますが、一方で家庭教師として指導する立場からすると頭を悩ますところです。

 

 

最後に同志社香里[前期]の入試傾向についてです。

2022年 

       算数  国語  理科  社会

受験者平均  79.8点   61.5点    52.4点   54.2点   

合格者平均       92.9点   70.7点 57.9点  58.7点

 

2023年 

       算数  国語  理科  社会

受験者平均  60.9点   74.0点    52.8点   61.7点   

合格者平均       72.5点   84.7点 57.6点  66.3点

 

2023年は算数(120点満点)がかなり難化したため、2022年に比べて受験者平均で18.9点、合格者平均で20.4点も下がりました。それに対して国語(120点満点)は2022年に比べ受験者平均で12.5点、合格者平均で14点も上がりました。また社会(80点満点)も受験者平均で7.5点、合格者平均で7.6点も上がりました。算数はかなり難化したが、国語と社会は易化し、合格最低点は7点下がりましたが、合格者平均はほとんど横ばいでした。つまり算数が苦手な受験生にとって2023年は比較的合格しやすかったのです。

 

2024年 

       算数  国語  理科  社会

受験者平均  70.8点   58.3点    54.5点   53.7点   

合格者平均       85.6点   66.5点 61.2点  59.7点

 

2024年はというと、算数は受験者平均が受験者平均で9.9点、合格者平均で13.1点も上がりました。これは2023年に比べて易化したもののほぼ例年通りの難易度でした。それに対し国語は受験者平均で15.7点、合格者平均で18.2点も下がっています。受験者平均に関しては50%にも到達していません。国語これだけ大きく下がった原因として考えられるのは問題文量の増加です。

2022年が文章題2題で約7000字、2023年は文章題が3題でしたが約6200字と問題文量が減りました。それに対し2024年は文章題2題にもかかわらず約8300字と前年比1.3倍にも増加しました。特に大問5の物語分は約6500字(2022年の文章題2題の総字数とほぼ同じです)もあり対応に苦慮した受験生がかなり多かったと思います。もしもこの物語分が大問1になっていれば、さらに受験者平均、合格者平均ともに下がっていたはずです。

この国語の難化が受験者平均、合格者平均ともに10点ほど押し下げ、2023年よりもさらに合格最低点を4点も引き下げました。(2024年合格最低点 男子250点/女子252点)

 

このように年度によって算数、国語のどちらかが難化していくことで合格最低点は2021年を除いて男女共に250〜265点で推移しています。今後もしばらくはこの主要2教科の難化傾向は続くと思われます。

ただ一つ言えることは、算数と国語がともに難化する年度は考えにくいということです。2023年のように算数が難しい年、2024年のように国語が難しい年はありますが、主要2教科である算数と国語がともに難しい年は学校側の立場からしてまずありえません。そうしてしまうと現行の問題形式では受験生の能力の差を計りづらくなってしまうからです。

 

 

同志社香里を志望する受験生はどの教科も気を抜けませんが、特に算数と国語に関しては過去問を中心にしっかりとした対策をしてください。自分がどのような得点パターンで合格出来るのかをしっかりと考えておくことが必要不可欠です。

この2〜3年を考えると大手塾などの志望校別特訓講座だけでは明らかに対策不足になっているので注意してください!