警視庁石神井署は、特殊詐欺の被害を未然に防いだとして、東京都練馬区の元銀行員内野貞雄さん（７６）ら銀行や郵便局の８人に感謝状を贈った。１～５月に、「息子に５００万円渡す」と店舗を訪れた高齢者らに声をかけるなどし、８人はそれぞれ、被害を防いだという。
贈呈は２２日。内野さんは４月、区内の銀行出張所で携帯電話を持ちながらＡＴＭにいた女性が「区役所から還付がある」と話したため、交番に駆け込んだ。内野さんは「ちょっとおかしいと気付いたら声をかけるのが大事」と振り返った。
警視庁によると、特殊詐欺は５月末現在、都内で１６７９件、約３６億５６００万円の被害が確認され、前年同期を上回るペース。浜口彰宏署長は「１件でも卑劣な犯罪がなくなるようにこれからも協力してほしい」と話していた。
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