今回は刑務所で感じた事
一般的に囚人は受刑中に何が一番きついかと質問すると、囚人同士のイザコザが一番きついという人が殆どだろう。
だが私は対刑務官が一番辛かった。
私は逮捕から3か月で獄中離婚しているが、その際精神に異常をきたし今でも精神安定剤を服用している。
また私が拘留中に会社の金を社員に持ち逃げされたり、取引先に出入り禁止をされたり他にも数えきれない色々な出来事も少なからず影響しているだろう。
刑事施設では刑務官に治療の権限はなく、医者が処方した通りに服用させる事しかできないので、ヤブ医者に適当な診断をされると囚人は次の診察まで症状にあっていない薬を服用し続けなければならない。
私が拘置所内で精神に異常をきたした時も、医師なのか看護師なのかよくわからない白衣の人に適当に眠剤と安定剤を3種類処方され明らかに副作用でヘロヘロになっているにも係わらず
「いらないなら処方止めるけど」
と二択を迫られ、それがどんな薬なのかもわからず仕方なく飲み続けた。
そして保釈時にはすっかり依存症になってしまったのだ。
拘置所にはトータル1年2か月程いたのだが、いよいよ刑務所に移送される前の話で忘れられないエピソードがある。
刑務所で分類と呼ばれる面談を受けた際の話だ。
金線と呼ばれる刑務官(現場の中ではちょっとエライレベル)に
「精神病はそんなもんは精神的なもんだからな。薬は飲むなよ!」
と一方的に言われ、さすが中卒公務員レベルだわ。気合いと根性でメンタルヘルスが治るなら、ノーベル賞ものだよと辟易させられた。
拘置所の一件もあり頭の中は「囚人よりもこいつらに殺される可能性が高いかもな」と思い始めた。
今でも思い出すだけで感情的になってしまうので少し荒い書き方になってしまったが、刑務官のせいではなく官はそういうシステムになっているので仕方がないのであろう。
あとはアホばかり相手にしているのでアホがうつってしまっているのかもしれない。
これは法務省が発行している資料にも出ている。
全国7万5000人いる受刑者のIQは100前後がごっそり抜けおちているのだ。
私も拘置所の独居にいたときにこのデータを見て不思議に思ったが刑務所に行ってよくわかった。
つまり刑務所に行く大半の奴はIQ85以下のアホかIQ110以上の知能犯かのどちらかに偏っているという事になる。
余談だが拘置所で金線の刑務官に
「医療保険に加入しているのだが、大病になった場合に先進医療を実費で受ける事ができるのか」
と質問したら、
「さぁ俺にはわからねぇなぁ、病気になってから聞いてくれよ。」
と笑いながら言われた。
これは文章にすると臨場感が湧かないと思うが、昼夜も分からない無機質な3畳一間に何か月も閉じ込められてこのセリフを言われた時の恐怖は例えようもない。
あと刑務所に移送されてから実際にあった話で信じられない話もある。
脳梗塞で自分の房で倒れていた囚人がいたのだが、見回りの看守は倒れているにも係わらず気づかなかったらしく、隣の部屋の囚人が異変に気づき刑務官を呼んでやっと病院に搬送されていった。
その時もし自分だったら怖いなと思ったのが、この話が夜八時位の話なのだが、明らかに痙攣して気を失っている囚人を目の前にして刑務官が15人位ぞろぞろ集まってくるだけで何もしないで眺めていた事だ。
拘置所でも通路で倒れた年配の方がいてその時もぞろそろ5人くらいの刑務官がきて眺めているだけだった。
結局手を触れてしまうと責任が発生してしまうから管轄外という解釈なのだろう。
話を戻すが目の前でこん睡状態で倒れている人間がいるのに、救急隊員が駆けつける30分間床に放置するのも非人道的な扱いだと思う。
ただ、30分間しっかりとビデオ撮影はされているので、責任の所在は刑務官にはなく囚人が勝手に倒れたという報告書で終わりになるのだろう。
話を戻すが私の移送された刑務所は恐らく日本で一番受刑者にとって優遇されていると言われている刑務所だったがそれでもこのザマである。
日弁連が発行している書籍には優良受刑者と優良刑務官しかいない刑務所と書いてあった。
確かに囚人や対刑務官に対していきなり殴りかかるようなアホはいなかったが、初犯刑務所といってもみな鑑別所や少年院、執行猶予など最低一度は食らっており、私は逮捕後に被疑者から囚人まで300人は見てきたと思うが、全く警察のお世話になった事がない人間は皆無で本当に警察のお世話になった事がないのは私と他には一人位しかいなかった。
刑務所の実態はいかにもお役所仕事で刑務官たちに都合の良い抜け穴だけはぬかりなく作っており囚人には生存権すら認められていない事を身をもって知った。
