「アシモフ選集」との別れ | DVD放浪記

「アシモフ選集」との別れ

昨日のスーパーで異変に気づく。

 

ふだん、この店舗では夕刻以降、10%、30%、半額の順で弁当や総菜品に割り引きシールが貼られていく。午後8時過ぎぐらいだと、大半が10%引きのところに混じって、おにぎりあたりから30%のシールがポツポツと増えていくのだ。ところが、昨日の同時刻では、もう半額シールがどんどん貼られていた。見ると店内はお客の姿がめっきり少ない! かなりの人が都心を離れているのだろうか? 

 

 

そんな10連休でも、本を読む日々にかわりはない。図書館が午後5時閉館とはいえ、利用可能となっているのがありがたい。

 

だが、この図書館にも異変は起こっていた。

 

先日気づいて、いや、あれは間違いであってほしいと思いながら再度検索を繰り返したのだが、このまえあったはずの「アシモフ選集」がヒットしない。そのうちの1冊『フランクリンと凧』の現物を現に書庫から出してきてもらっていたというのにである! いや、それどころか、アシモフの著作のうち、SFを含めてかなりのタイトルが消え失せていたのだ! 

 

SFの話のほうはひとまず置くとして、科学の世界は日進月歩だから、1960年代に書かれた科学の啓蒙書など、今となっては役立たずと思われても当然ではあるだろう。だが、アシモフが科学の歴史をコンパクトにまとめた本などは(執筆以前の歴史的事実についての記述自体が古びることは少なく)、現在でも読み直す価値があるのだ!……と私ごときがいくら叫んだところで信じてはもらえないだろうが、(^^; 現に、このアシモフ選集のうちの『生物学小史』(A Short History of Biology)が講談社学術文庫から『生物学の歴史』として、また、河出書房新社がずいぶん以前に刊行していた「現代の科学」シリーズ中の第3巻『化学の歴史』(A Short History of Chemistry)がちくま学芸文庫(青背)から復刊されているのである。

 

 

 

 

アシモフ選集の《歴史編》のなかにも復刊が望まれる良書・好著は何冊もあるのだが……。