先日の新聞に、受刑者の10万円の特別給付金についての記事がありました。私の記憶違いでなければ、どうやら家族の方がいない人には現金が刑務所の在監者宛に送られたようです。
出所後に使おうとしてる人や、服役中にカタログ等を見て品定めしている、とも記されていました。
受刑者の手紙の発信は、基本的にはあらかじめ申告している家族にしか手紙を送ることはできないのですが、願箋(がんせん)と言われるものを提出すれば、あらゆるところに手紙を送ることができます。例えば、これから就職する会社の社長宛とか弁護士宛など。
それを駆使して、私は車が好きなので、販売店ディーラーに車種を指定してカタログを請求したりしていました。
もちろん手書きの手紙です。それをいきなり送るわけです。
もちろんなぜそれが必要なのかと言う理由も、その願箋に書いて提出しなければならないのですが、「出所後の車の購入のため」という、大ウソを書いていました。それでも何故だか通過していました。

私は出所して5か月が経過しました。来月半ばに、刑期の満期日を迎えます。
私にとってはとても嬉しいのですが、親兄弟は遠くに住んでいるし、特に恋人もいないし、会社の人も、あっそって感じなので、呆気なくその日を迎えられそうです。
かなり前の記事にも書きましたが、何もないことが1番の幸せだと、最後にいった刑務官の言葉が忘れられず、ただそれを考えて拡大解釈して、お金も時間も無駄しないようにしています。
以前は腕時計やアクセサリーをじゃらじゃらしていましたが、いらないなと思うものは全てスマホのアプリを使って売ったり、おそらく使わないと思うものは迷わず捨てるようになりました。
仕事のことで、いやなことなんかたくさんありますが、今まさにその、「何もないことが1番」でいられているとおもいます。