「真珠貝防衛指令」
監修 円谷英二
監督 実相寺昭雄
脚本 佐々木守
特殊技術 高野宏一
汐吹き怪獣 ガマクジラ
登場
物語
科学特捜隊の給料日、フジ隊員はイデ隊員を連れ、銀座でショッピングを楽しんでいた。フジは自分の誕生石である真珠を見ていた。
フジ達は、宝石店にて、真珠の相場が高騰しているという情報を入手。
何故か養殖真珠が全滅に近い打撃を受け、採れなくなってしまったらしい。
真珠業者は残った真珠貝をとりあえず日本海へ避難させようとするが、真珠貝を乗せたトラックは、突如現れた怪獣ガマクジラに襲われる。真珠貝のエッセンスが、ガマクジラの食糧だったのだ。
真珠減少の原因はガマクジラであることが判明し、科学特捜隊出動。フジの目は血走っていた。
ガマクジラに対し、科学特捜隊はビートルで空から攻撃するが、ガマクジラの背中から出た潮吹きを受け、ビートルはコイルを焼き切られ故障。
本部からの救援を待つことになった科学特捜隊は、海岸で野宿することになった。
翌日、ビートルは修理され、再戦となった。ガマクジラは真珠を求め、都会へ向かって泳いでいく。
科学特捜隊は、ガマクジラが海中に潜っても目印となるよう、気球爆弾を使った。水面には、青、赤、黄、緑の球体が浮かんだ。それを目印にナパーム弾で攻撃するが、ガマクジラに大したダメージはなかった。
続いて電子網作戦に移る。
ハヤタの乗る小型ビートルと連携し、電子網にガマクジラを捕らえることに成功。空中で放電攻撃を開始するが、ガマクジラが小型ビートルを叩き落としてしまい、失敗してしまう。
上陸したガマクジラは、海岸で海水浴をしていた女性達が持つ真珠のアクセサリーを狙いはじめた。
アラシは、真珠に似せた爆弾を提案。
アラシ、フジは地上で待機、ムラマツ、イデはビートルで真珠爆弾を投下。爆弾だと知らずに食べるが、しばらくすると爆発が起こり、のたうちまわるガマクジラ。今度は効いたようだ。
しかし、爆発に耐えたガマクジラは潮を吹き出す。どうもガマクジラは、こちらが与えた攻撃と同じ元素を潮吹きで放出し、肉体が強化されていくようだった。ビートルのコイルを焼き切ったのも、熱エネルギー的なものだろうか?
フジに救出されたハヤタは、ロケット弾をガマクジラに打ち込み、空の彼方へ追いやる作戦を提案。科学特捜隊はロケット弾をガマクジラに打ち込み、ガマクジラは空へ飛んでいった。独り地上にいたハヤタは、ウルトラマンに変身。ウルトラマンは飛んでくるガマクジラと空中で正面衝突し、ガマクジラを倒したのだった。
ラストは、再びショッピングを楽しむフジとイデで終わるのだった。
感想
次々と新しい作戦が出てくる漫画のようなテンポの早さが印象的だった。突如、真珠爆弾などが出てくる所なんかもそうだ。ショッピングの場面など、いつもは観ることのできない場面があったり、ウルトラマンよりも科学特捜隊が活躍していたり、こうした点も実相寺監督らしい作品だと感じた。
ガマクジラの造形が、適度に柔らかそうな質感で、リアルな生物感が出ていて見事だ。泳ぐ姿も巨大さが出ている。