むかし 君から届ける文のいと有り難く 恐れ多き頃
我が身は怯え 戸惑ひたり・・・
今はもはや 君に記されし火に焦がされて・・・日々待ち過ぐるも 辛くかなしき・・・
幸は直(ひた)
吾の咳ひとつ案じたる
君の御心護れよ天の木
言問へど
いづれ消えゆく白玉も
結びて渡る須磨も吾妻も
(佳小雨)
芥川流るる夢や浅き夢
草結ぶ夜に誠を抱かむ
(風早)
むかし 君から届ける文のいと有り難く 恐れ多き頃
我が身は怯え 戸惑ひたり・・・
今はもはや 君に記されし火に焦がされて・・・日々待ち過ぐるも 辛くかなしき・・・
幸は直(ひた)
吾の咳ひとつ案じたる
君の御心護れよ天の木
言問へど
いづれ消えゆく白玉も
結びて渡る須磨も吾妻も
(佳小雨)
芥川流るる夢や浅き夢
草結ぶ夜に誠を抱かむ
(風早)
都会に降る雨 涙雨
ビルに吹く風 向かい風
群れにはぐれて彷徨うも 忘るるなかれ巡礼歌
鳥よ鳥 癒えぬ傷もてゆけよそら
雨ニモマケズ 風ニモマケズ
(風早)
大風の去り 泥に塗れた塵にさえ
光等しく射しつつも 積乱雲は猛暑を運ぶ
泣きたくなるやうな 空を見上げて
また口づさむ ひとつ覚えの 一節を
木に成れぬ花さへ付けぬシダなれど
サウイフモノニ ワタシハ ナリタイ
(佳小雨)
七月を開きて行く虫
尾つながり
手をとり行かむ いざ極楽へ
長かりし雨のやむ頃あきつきて
仰ぎし空に虹かけるかも
(風早)
一条の木漏れ日が射せば 秋津の羽根に
蟠(わだかま)り 解け 七色に耀やふ 明日は見え隠れす
差し出さる手のぬくもりの嬉しさに
色無きうき世あきつくるなり
(佳小雨)
激しき雨中に散るもまた 定めと覚悟の花の在る
ここに咲きたる愛そのゆえに
薔薇の名を負いて生りたる朝なら
いざ雨染めん赤き血潮に
baranonawo oitenaritaru ashitanara
izaamesomenn akakitishioni
(風早)
生涯 心 真ならば 雨中 散華する花 尊し・・・
愛 深く身に刻んで散華する それもまた 革命・・・
君赤く我が青く薔薇ふたつ合わすれば
血脈の龍は天駆けるなり
kimi akaku waga aoku bara futatu awasureba
chimyakuno ryuwa ama kakerunari
(佳小雨)