ミカエルが言うことにはふと、サミィの不在に気がついて、 訊きたいと思うのに何故か訊き辛いと躊躇われる。 そんなことも全てお見通しの筈が、 口にして問いかけぬことには応えられないのが天使と言う。 サミィは何故、 あのような子供の姿であったのか? それだけは思わず口をついて出た。 幼い子供の姿をもって、 大人をも凌ぐ冷静で鋭い観察眼をもったサミィは、 つまり「純粋無垢」を表しているのだと言う。 純粋ゆえに鋭く、非常に冴えた、全てを見透かす碧の瞳を思い出す。