ふとした瞬間目に飛び込んできた情景で、

心がざわめく時はないだろうか?

そういうときはちょっと要注意。
だって、
それは、

自分の過去世にあった何か、

又は、

上からのお知らせ。

雨に煙る下町に、


天から墜ちてきたかと思った、

十字架。

友人のおばあさまのところへご挨拶の時だ。

ジリジリと障った。
傘をさして歩いていたのに、低い空を何故か見上げて驚いた。


ざわっ、と肌が粟立ち、

ああ、魂のどこかで触れている。
しかも良い感触というより、

傷が疼く感じに似ていた。

ちなみに友人はこの教会のことも知らなかったというから驚きだ。
友人のお母様はご存知で、彼女が物心着いたときには当たり前に存在していたそうなのでかなり古い、昔からある教会なのだそうだ。

雨のなか、
ただただ呆気に取られたように雨に滲んだ十字架を見上げていた。