
1月、2月と、目標の記事数を達成したので、気のゆるみが出たようです

ちなみに、北海道も最近気温が緩んで、雪が一気に解けてしまいましたが、その性で産まれて初めて車が雪に埋まって動けなくなってしまいました

という訳で、今日は、ここ最近多いご質問の中から一つ

「プラスチゾルインク で水性バインダー 風に、風合いを柔らかく刷るにはどうしたら良いのでしょうか?」
というもの。
それの説明に合わせて「プラスチゾルインクは油性なんですよね?」
というご質問。
さて、国内で販売されているプラスチゾルインクは、そのほとんどがラバーインク。
つまり、プリントした生地の上にインクが厚く乗ります。
水性バインダーも、最近はこれと同じように、ラバータイプのインクが多くなっています。
弊社の製品で言うと、オールマイティーバインダー

でも、水性バインダーで言うところのアンカータイプ・バインダー は、淡い色の生地に風合い柔らかくプリントする事ができます。
「プラスチゾルインクでこのようにプリントするにはどうしたら良いの?」という事ですが、
正しい答えは、
「そういいった風合いにプリントできるプラスチゾルインクが有りますから、それを使いましょう」

巷では「プラスチゾルインクに希釈剤 を混合・撹拌してトロットロにしましょう」と言われたりします。
これを水性バインダーの場合に例えると
「水性バインダーは水系だから、水性ラバーバインダーを水で薄めてトロットロにしましょう」と同義です。
皆様、お手元の水性の木工用ボンドを水で薄めて使ってみて下さい

薄めれば、薄める程接着力は弱くなりますね。
水性のラバーバインダーの樹脂と、水性のアンカータイプの樹脂は、もともと樹脂の成分が違う訳で、決して単純に樹脂濃度が違う訳ではありません。
プラスチゾルインクはPVC(塩化ビニル)と可塑剤の混合樹脂ですから、可塑剤を混合して増量してあげれば、勿論減粘します。でも、これは、上述した水性バインダーの例と同じことをしている訳ですから、同時に生地への接着力を弱めているのです。
という訳で、「プラスチゾルインクで風合い柔らかくプリントするには、専用のインクを使いましょう」なのです

ちなみに、その商品は今のところ、このページ に有る「L.Sinks Adhisive」になります。
ただ、この商品は乳白色インク1つのみですから、これに色をつけなければなりません。
お手持ちのプラスチゾルインクを「逆に」着色剤としてお使い頂きます。
ただ、この場合は、プラスチゾルインクを入れれば入れる程、その樹脂分の性でだんだんと風合いが硬くなってしまいます。
これじゃぁ面白くない

という訳で、「プラスチゾルインクは油性なんですよね?」というご質問につながります

まず結論です

この「L.Sinks Adhisive」に水性顔料である「水性顔料(P)シリーズ 」を混合撹拌して使用して頂ければOK

「水性顔料(P)」シリーズは分散剤+顔料(粉)でできていますから、立派な水性です

プラスチゾルインクが油性だったら混ざらないはずですが、きちんと混ざります

これで単純に「プラスチゾルインクは水性」という説明ではダメですよね

要点をお話しするとこうなります

世の中の物質を「油性」と「水性」の真っ二つに分けようとするから無理が有るのでして

コンピューターの世界ではないので、世の中「1」と「0」ではなく、間に「0.5」もあれば「0.215406...」もあると言う話です

水性バインダーは、「より親水性より」で
プラスチゾルインクは「少し疎水性に偏っている」とお考え頂ければ良いと思いますが

確かに、プラスチゾルインクは水道水オンリーでは洗い流せません。
ただ、みなさん、衣類の油汚れを水やお湯ではなく溶剤オンリーで洗濯しますか

洗剤入れますよね

じゃぁ、版の上のプラスチゾルインクも洗剤で洗えば水で落ちますよね


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