
でも、遠方のお客様と電話でお話ししたりすると「見てます・・・」等、嬉しいお話を頂くたびにプレッシャーが

で、初心に戻りつつ、色々とネタを漁ってみました

んで、本日はスキージのお話です。
半自動や自動の印刷機には、それぞれ専用のスキージホルダーってぇのが備わっているので別もんですが、手刷りの場合は、専ら

この写真の様な木製のハンドルが付いたスキージをお使いの事と思います。
で、先端のゴム。これを「スキージブレード」なぞと呼びますが、刃でもないのにブレード・・・・
ま、細かい事にはこだわらず

スキージブレードには厚みの違いも有れば、硬さの違いも有ります。
厚さは主に6mm若しくは9mm。メーカーによっては9.5mmってのも有りますが。
そして硬さは、主に60度・70度・80度。メーカーによってはスキージブレードの色によって硬さが違ったりします。
勿論スキージブレードはエラストマー製品ですので、60度・・・とは言っても、生産ロットによって微妙なブレ(誤差)が生じていますが。
もっと細かい事をお話しすると、スキージブレードには、ハンドルのそばの根元からインクの当たる先端までの長さにも違いが有ります。一般的なのは45mmで、ハンドルに15mm埋まるので、むき出しになっている部分はおおよそ30mmです。
この、スキージの3つの要素の違いは何故?
インクの粘度(硬さ)・使用する版のスクリーンのテンション(張力)・版と被印刷物の間隔(オフコンタクト)そして、スキージブレードと版との接触角度によって、落ちるインクの量が変わってくるからです

単純にスキージの硬さだけを見れば、硬いスキージブレードより、柔らかいスキージブレードを使った方が(他の条件が全く一緒で有れば)、インクが多く落ちます。
まれに、電話で
「水性で使いたいんですけど、どのスキージが良いですか?」
とお問い合わせを頂きますが
即答で「う~ん・・・これにしておいてください」
などと言えません。
電話の声で男性か女性かぐらいは解るのですが

極端な話、女性でも力自慢の方もいるでしょうし、男性でもとっても非力な方もいらっしゃるでしょうし

力の入れ具合で、スキージブレードのしなり方は変わります。
色々お話を聴いた後で「ではこれこれから使ってみては如何でしょうか?」となります。
たった一つ、スキージブレードの硬さを変えただけで、刷る回数が減ってしまったともなりかねないので、馬鹿に出来ない大切な道具なのですねぇ
