今日のお題は「ブリード」
Tシャツやポロシャツなど、繊維製品にスクリーン印刷を行う際、綿100%など「ポリエステル」繊維を含まないものだとブリードは起こらない。
そもそも「ブリード(再昇華)」って何
ポリエステルやアセテート・ナイロン繊維などの多くの生地は昇華転写、つまり昇華インクを気化させて生地に転写させ、記事の上で固化させて定着させます。
その固化した色が熱などによって再度昇華してしまい、生地の上に印刷した水性バインダーや、プラスチゾル等のインクや、ラバーシートに転写・固化してしまう事です
ただ、ここまでで終わってしまうと不十分
じゃぁ、熱をかけなければブリードしないのかというと、そういった訳でもありません。
あくまでも最初の昇華転写の方法や、生地の繊維にもよりますが、熱をかけないでもブリードは起きます
プラスチゾルインクは熱乾燥しないとそもそも固まらないし、水性バインダーも、本来メーカーの使用方法によればベーキング(熱乾燥)しなくちゃ選択堅牢性は保障していない。でも、ブリードを恐れて熱乾燥しないそれでも、ブリードは起きています。
これは、水性バインダー中に含まれている樹脂が問題で、特に「ウレタン樹脂」は昇華インクを引っ張り上げる性質を持っているそうな。ですから、印刷直後にはブリードは見当たらなくても、時間が経過する内にブリードが起きてしまう・・・って事は、ままあります。
では、ブリードを防ぐにはどうしたら良いのか・・・
一番の方法は、アンダープリントとして昇華防止インクを印刷する事です。この、昇華防止インクは活性炭を含んでいるので、ホワイトのインクは有りません。グレーです。ですので、アンダーにこれを刷って、白を刷って・・・と、工程が1つ増えることになりますね
「あぁ・・・めんどくさい・・・」とか「そんな1工程分のお金もらえないよぉ~」
って、場合。
アクリル樹脂水性バインダー
を使いましょう
ブリード頻度は減ります。ただし「0」にはなりません。
ウレタン樹脂のバインダーと比較して
・価格が少しだけど安い
・ブリードしずらい
でも
・ちょっとだけ洗濯堅牢性が・・・
です。
そもそも生地屋さんが、すべての商品を後から印刷するものだと想定して生産していない訳だから、しょうがない問題では有りますが