今日やっていたW杯直前特集番組でやっていた『本田×中田』の対談を聞いていて、とても強く共感してしまった。

若いうちに海外で揉まれるということがどういうことなのか、ということが滲み出ているように感じた。

メディアからは、若干ビッグマウス的な扱いを受ける本田だけれども、当然だと思う。海外で今の日本代表選手のようなオスマシなプレイばかりでは、評価なんてされるはずもない。まして、日本人というだけでナメられている訳だから、結果を残して仲間からの信頼を勝ち取る必要がある。
海外では、結果は良いアシストではない。ゴールが最も重要だ。それを彼らは示すことで実力社会の中で生き抜いてきた。

日本を除く多くの国では、サッカーや野球でヒーローになる事は、名誉のためだけではない。自分の貧しい暮らしをしている家族の為であったり、自分が裕福な生活や地位を手に入れるためにあることが多い。
日本では、サッカーを通じてステータスが上がることはあっても、両親や兄弟がスラムから抜け出せないような現実派ない。そもそものプレッシャーが違う。勝たなければ明るい明日がないような環境で戦っていたりする。ホームレスですら餓死することの少ない国で、このようなハングリーさを培うのは難しい。そういった環境に置かれた人たちとポジション争いをすることでしか、得ることは難しいのではないかとすら思う。


ボクも海外ではないが、日本経済の中心の土地を見てみた。
今ボクが働いているのは、地場の工場。

一緒に働いているのは、自分の工場の中の社会しかみていない子達。
彼らはボクの技術力の未熟さにフォーカスを当てた評価をしているように感じている。ボクの得意分野は技術ではない。どちらかといえば、手先を使うよりは口先を使う方が得意な方だ。それでも、自社の技術を身をもって理解している必要がある立場だ。
ボクの視野を、工場の中だけに向けていてはいけない。将来自分が食いっぱぐれないようにしなければ。工場の皆がより良い生活を手に入れられるように導かねば。


中田は、「最後までワガママを通す選手は良い選手で終わるか、最悪な選手で終わるかのどちらかだ。ボクは貫ききれずに辞めたことを後悔している」といった。ボクは今、周りの様子を俯瞰しているだけだ。メンバーの雰囲気もつかめてきた。


ボクもそろそろボールを蹴り始めても良い頃だろうか。
小さい社会でいさかいが起こるのは好ましく無いけれど、将来のリーダーとしての立ち居地も示す必要があるだろう。

少なくともメンバーがキャプテンとして認めてくれるだけのプレーをしていかなければ、いつしか難しい局面を迎えることになるのだろう。勝負の時は近い。