未亡人下宿の名前返上 | なんのかんの

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仲良く遊んでるか~

未亡人下宿の大家さんは

年齢は三十代後半ですが

見た目や振る舞いを見ると

二十代後半だと言っても

違和感を感じない若さで

幼稚園の保母さんとして

働くシングルマザーでした。

その大家さんに春が来たのは

私が入居して一年後の事

大家さんの同僚の保母さんと

N先輩が結婚することになり

大家さんも同僚として出席し

披露宴の席で出会ったのが

半年前に転入したM先輩

二人は付き合い始めた様で

下宿にも顔を出し始めたが

男女の仲に疎い私は気付か

M先輩からの披露宴招待話で

始めて二人の関係を知って

驚いてしまう始末でした。

結婚後二人の生活の場は

大家さんちに成ったのですが

私に下宿を出る必要は無いと

言ってくれたので同居状態

未亡人下宿の名は消えて

新婚家庭下宿に変更され

転属するまでの一年間を

お邪魔虫で過ごしました。

後で聞いた話ですが

M先輩はN先輩の披露宴で

大家さんの振袖姿と一目惚れ

年の差が12歳にも係わらず

猛烈にアタックしたそうで

大家さんを一人の女性として

意識した事が無かった私には

人生最大な驚きでした。

因みに

大家さんを始めて女性として

感じた出来事としては

大家さんとその息子さんに

M先輩と私の四人して

近くの川縁に花火をしに行き

大家さんとM先輩の会話で

「夫婦二人でしよう」と

大家さんの甘えた声を

耳にした時の事でした。