記事 | 日経225先物のテクニカル売買記録

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◎海外市場の動向が焦点に

【今週を振り返る】
 上値追いの展開となった。週初は上値が重く、8月高値(17274円)を目前に失
速する不完全燃焼状態。米国市場でNYダウ、S&Pが最高値を更新する追い風が
あったにも関わらず、サブプライム問題で急落する前の水準まで回復したことで、
戻り待ちの売り圧力が強かった。ただ、11日にムーディズが日本国債を格上げし
たことを手掛かりに、8月高値(17274円)を抜けると各種移動平均を相次いで上回
った。東証1部の売買代金も活況の目安とされる3兆円を約1ヵ月ぶりに回復し、商い
を伴って上昇。日経平均は週末に反落したが、5週連続の上昇・陽線を記録した。
8月機械受注は市場予想を下回るマイナスだったが悪材料視されず、今年最大の
IPOとなったソニーフィナンシャルは順調な滑り出しをみせた。新興市場では
、マザーズ指数は10連騰と算出来の記録を更新するなど活況を呈した。

【来週の注目点】
 波乱含みの展開となりそうだ。日経平均は17000円台を固め、直近の戻り高値や
各種移動平均を抜いてきたことで、上値追いとなる可能性は十分考えられる。
しかし、急ピッチな上昇に対する警戒感が拭えないうえ、10月限SQ値が幻のS
Q値になるなど先行き不透明感が台頭したのも事実。それだけに、海外市場の動向
がカギを握りそうだ。米国では日本に先駆けて、主力企業の決算発表が本格化を迎
える。特にインテルは半導体業界のみならず、ハイテク全体への影響度が大きいだ
けに、実績および今後の見通しなどが注目されよう。さらに、サブプライム問題に
絡んで、金融機関の決算からも目が離せない。また、週末19日でブラックマンデ
ーから丸20週年を迎える。
利下げ期待から米国株は史上最高値圏にあるが、何らか
の不安要素が台頭するとブラックマンデーの悪夢が甦る可能性もあり警戒したい。
イベント面では、決算発表を除くと特に大きなイベントは予定されていないが、
米国の住宅関連指標には要注目か。

【来週の予定】
 国内では、日銀支店長会議、8月鉱工業生産改定値、8月設備稼働率、アールエ
イジが新規上場(15日)、9月首都圏マンション発売(16日)、8月第三次産業活
動数、8月景気動向指数改定値、靖国神社秋季例大祭(17日)、9月日本製半導体
製造装置BBレシオ、産業ファンド投資法人が新規上場(18日)、日銀武藤副総裁が
全国信用組合大会で挨拶、エー・ディー・ワークス、ナチュラムが新規上場
(19日)などが行われる。

決算発表は、S Foods、ディップ、鉄人化計画、魚喜、ソフマップ、パル
、ワイズテーブル、セイヒョー、メディア工房、久光製薬、良品計画、エコス、進
和、サマンサタバサ、F&Aアクア、ベスト電器、ライフコーポ、松屋、丸栄、さ
いか屋、フジ、セントラル警備、ダイセキ、タキヒヨー、ゴルフパートナー、関門
海、アーティストハウス、フレームワークス、北興化学、共立、ノダ、アルテック
(15日)、安川情報システム、ワイ・イー・データ、住江織物(16日)、ウエル
シア関東、レナウン、ガリバー、安川電機、キングジム(17日)、米久、東京衡機
、サンヨー名古屋、日本高純度、リコーリース、昭栄、日置電機、キヤノン電子、
藤田観光(18日)、コネクトテクノ、トーヨーアサノ、日本マタイ、島忠、NB
C、オービック、日立ツール、SPK、KDDI、日本毛織、千趣会、キヤノン
ソフト(19日)などが予定している。

 海外では、中国共産党大会開幕、米10月NY連銀製造業景気指数(15日)、
米10月住宅市場指数(16日)、米9月消費者物価、米9月住宅着工、米9月着工許可
、米地区連銀経済報告(17日)、EU首脳会議、北米9月半導体製造装置BBレシオ
(18日)、香港市場休場「重陽節」、「ブラックマンデー」から20年、G7財務
相・中央銀行総裁会議(19日)などが行われる。

決算発表は、ジェネンテック、シティグループ(15日)、インテル、ヤフー、
ジョンソン・エンド・ジョンソン、ウェルズ・ファーゴ、USバンコープ、IB
M(16日)、イーベイ、ユナイテッド・テクノロジ-ズ、アルトリア・グループ、
JPモルガン・チェース、コカ・コーラ、メリルリンチ、テラダイン、ファイザ
ー(17日)、グーグル、ノキア、サンディスク、ザイリンクス、サンパワー、クリ
ー、イーライ・リリー、バンク・オブ・アメリカ、バンク・オブ・ニューヨーク・
メロン、モトローラ、AMD、ギリアド・サイエンシズ(18日)、3M、ハネウ
ェル・インターナショナル、キャタピラー、シュルンベルジェ、ボストン・サイエ
ンティフィック、ワコビア(19日)などが予定している。