記事 | 日経225先物のテクニカル売買記録

記事

◆来週の相場見通し 
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

◎イベント目白押し、方向性が出る可能性も

【今週を振り返る】
 前週に続いて薄商いが続き、狭いレンジながら乱高下する展開となった。前週
末に大幅上昇した反動から、週初は小幅な値動きにとどまり、米国休場で一段と手
掛かり材料不足となった4日には売買代金が1兆9028億円と今年2番目の低水準を記録
。出来高も10営業日連続で20億株割れとなるなど、手詰まり感の強さを印象付けた
。週半ばには、先物の仕掛け的な売りに崩される一方、鉄鋼株の好業績見通しなど
強弱材料が入り混じり、ザラ場の値幅が300~400円と週初の小動きから一転。週末
は様子見ムードが強まり、週半ばにかけて賑わった短期筋の商いも手控えられ、買
い手不在の相場が浮き彫りとなった。

【来週の注目点】
 相場の方向性が示されると予想する。日経平均は年初来安値(15262円)をつけ
た8月17日から16500円まで急速に値を戻したが、そこから頭打ちとなっている。今
週は特に目立ったイベントがなかったことから、薄商い(4日は売買代金1.90兆円を
記録)もやむなしといえる。重要な経済統計の発表やメジャーSQがある来週に
向けて商いを手控えていたとの見方もでき、出来高・売買代金の推移に注目した
い。日足ベースでみると、16500円付近での戻り待ち売りが上値を抑える要因となっ
ているようで、この水準を抜ければ株価上振れが期待できる。一方、心理的な節目
で下値支持線と見られる16000円は今週も終値ベースでは辛うじて維持されており、
ポジティブに考えれば下値では値固めが進んだと捉えられよう。来週のイベント
では、週初に発表される景気ウォッチャー指数と7月機械受注、週末の先物・オプシ
ョンSQと7月設備稼働率に注目。機械受注は市場予想から大幅に乖離することが度
々あるだけに相場の波乱要因となる。また、3ヶ月に1度のメジャーSQは週末を前
にポジション調整を行うこともあり、売買が膨らむ可能性がある。海外では、ECBト
リシェ総裁が金融市場の混乱について証言する。利上げ見送り、短期資金再注入の
次に打つ手はあるのかに注目したい。また、OPEC総会で足元の原油高を受けたアク
ションがあるのかも気になるところ。米国市場では金曜日に経済指標の発表が目白
押しとなっている。

【来週の予定】
 国内では、8月景気ウォッチャー指数(10日)、7月機械受注(11日)8月企業物
価、7月国際収支(12日)、8月首都圏マンション発売(13日)、先物・オプション
SQ、7月鉱工業生産改定値、7月設備稼働率(14日)などが行われる。

 決算発表は、SUMCO、STECHXIV(10日)、サイボウズ、菱洋エレ
クトロ、東建コーポ(11日)、ファーマフーズ、スリープロ(12日)、ドクターシ
ーラボ、クミアイ化学(13日)、ACCESS、東栄住宅、くらコーポ、ウインテ
スト、OHT(14日)などが予定している。

 海外では、ECBトリシェ総裁が金融市場の混乱について証言、OPEC総会、米7月
貿易収支(11日)、イスラム教のラマダン(断食月)開始(13日)、米8月小売売上
、8月輸入物価、8月鉱工業生産、9月ミシガン大学消費者信頼感指数(14日)など
が行われる。