QCon San Francisco 2011 (前編) | サイバーエージェント 公式エンジニアブログ
こんにちは。Amebaのインフラエンジニアをしている並河です。
12月に入って急に寒くなり、年の瀬を感じる今日この頃ですが、皆様いかがお過ごしでしょうか。

11/16~11/18の期間で、サンフランシスコで開催されていたカンファレンスである、「QCon San Francisco 2011」に2名で参加してきましたので、前編と後編にわけてレポートします。

■ Qcon San Francisco 2011

サイバーエージェント 公式エンジニアブログ

QConは、ソフトウェア開発に関するアーキテクトやPJマネージャの実践者のためのカンファレンスで、サンフランシスコやロンドン、東京で定期的に開催されています。
セッションは、事例を中心にCloudやNoSQL、Software Architecture、HTML5 & JavaScript、Agile、Beautiful Code、Functional Web、Performance & Scalability等、多岐に渡って発表が行われていました。

サイバーエージェント 公式エンジニアブログ

会場は、サンフランシスコにあるThe Westin San Francisco Market Streetでした。
会場内は、電源こそはないもののFreeなWiFiが(参加者のみに)開放されており、インターネット環境には困りませんでした。(US内なのでTwitter等、普段使っている海外のWebサービスのレスポンスが良く、むしろ快適だったかも。)

サイバーエージェント 公式エンジニアブログ

会場のホールでは、協賛の企業やコミュニティがブースを出し、盛況していました。
また、その横では、朝はベーグルやフルーツ等の軽食、昼はビュッフェ形式のランチ、午後はデザートやチョコレート、ジュース、レッドブル(笑)等、また1日を通して、コーヒーと水が飲み放題と、間食にはあまり困らない環境でした。

サイバーエージェント 公式エンジニアブログ

飲み放題のコーヒーはスターバックス製と安心のクオリティです。余談で、滞在していたのがサンフランシスコの中心街でしたが、スターバックスは通り1つ分に必ず1つあるんじゃないかというくらい、たくさん密集していました。

サイバーエージェント 公式エンジニアブログ

さて、肝心のセッションですが、私はアーキテクチャ関連のケーススタディを中心に参加してみました。



このNetflixのAPIは2010/1からの1年間で37倍ものトラフィックに成長していて、自前のデータセンターだけでは、ここまで成長できなかった、させられなかったと話していました。今はほとんどクラウドを利用したアーキテクチャでnetflix.comは動いているそうです。
そんなNetflixを支えるクラウドサービスは日本でもメジャーな存在になりつつある、Amazon Web Servicesです。これまでCDNは3個くらい使ってきたけど、その他のクラウドについてはAmazon Web Servicesが唯一無二の存在であり、現状では他に変えられないものとしています。

また、PaaSとしてのNetflix Platformの紹介があり、その中の技術要素はJenkinsやCassandra等、内部の各クラウドシステムチームで力を入れて取り組んでいるようです。(詳細は公開されている上記スライドをご参照ください。)


その他、様々なサービスアーキテクチャの事例を聞いて思った事は、ネットサービスの多くがAmazon Web Servicesを中心としたクラウドサービスを活用していると感じました。

単純にオンプレミスからクラウドに移行しましたといった話ではなく、自社サービスの中で、最近のクラウド事情・機能では、この部分はこういうメリットがあるから一部クラウドを利用しているといった事例が多かったように思います。(Amazon Web Services自体が、各機能によってサービスが分かれているから、かもしれません。)
例えば、Amazon.comでは、急にスパイクするトラフィックのために準備したWebサーバのハードウェアリソースを十分に使いきれないため、WebサーバのみAmazon Web Servicesに切り出して利用しているとの事です。
Amazon.comとAmazon Web ServicesはVPC(VPN)で結ばれており、ロードバランサやロジックサービス、データベースはAmazon.com側で稼動し、WebサーバはVPC越しに複数のロケーションで稼動させているとの事でした。

と、こんな感じで、グローバルな大規模サービスの事例の話を直に聞けた事は、大きな刺激となりました。
トラブル事例などもいくつか聞いて、なるほどと思う知見もあれば、そりゃそうなりますね的な話もあり、自分たちのやっている内容が、決して海外の大規模サービスから大きく離されているわけではないことも再確認できました。
あと余談ですが、会場内は3枚くらい肌着を着込んでも肌寒かったのですが、2割くらい半袖の方もいて世界は広いと再認識させられました(違)。

もう1名のレポートは、後編にて紹介します。