2016年クリスマス公演舞台:「それ!ぼくのだぁ」再演~第一幕”ボビーとお父さんその1”~<1> | What aわんだふるワールド

What aわんだふるワールド

がむばるベアーズ:マンセル、グラハムくんの奮闘日記。

≪小学校の教室≫


 

礼華先生が教室に入り、生徒達に宿題だった

 

作文の朗読を促している。

 

礼華先生:「それでは、宿題の提出をしてもらいますが。

 

一人ずつ作文を読んで、みんなに聞いてもらって

 

から提出する事にしましょう。

 

まずは、ボビーくんから読んでください」。

 

ボビー:「はい!」

 

ボビーは立ち上がり、作文を読み始めた。

 

左上、一番前の席のボビーが立ち上がる。
What aわんだふるワールド 

ボビーの作文。

 

ぼくのおとうさん。3年1組、ボビー

 

ぼくのお父さんは、船の中で料理を作るコックさんです。

 

≪船内の様子≫
What aわんだふるワールド 
トントントントントン・・・。野菜を軽快に切る包丁の音が響く

 

厨房で仕事をする、左:中華担当の礼華さん。

 

右:洋食を担当する、マンセルお父さん。


What aわんだふるワールド 
左:礼華さん:「グーデルスードーホー!」

(訳:焼き餃子四人前デキタアルヨ!)

 

右:「ハンバーグ3人前あがったぉ!」

 

≪作文のつづき≫

船に乗って、お客さんに料理を作って出すのがお仕事です。

 

一度船が出てしまうと、長い時は1か月は会えません。


What aわんだふるワールド 

でも、ぼくは全然寂しくありません。

 

お父さんがくれた、クマのジョージくんがお父さん代わり

 

です。いつもお話をしています。

 

お父さんも帰ったら、ジョージくんとよくお話をしています。

 

お父さんのハンバーグは、世界で一番美味しいです。


What aわんだふるワールド 

ぼくは、そんなお父さんが大好きです。ボビー


クラスから、拍手が沸き起こる。

 

礼華先生から一言。

What aわんだふるワールド

 

礼華先生:「ボビーくん、よく書けてますね・・・。

 

確か、明日帰ってくるんでしたね。よかったですね」。

 

ボビー:「帰ったら遊園地に行く約束なんだよぉ」。


礼華先生:「先生も今度ボビーくんのお父さんの作る

 

ハンバーグを食べてみたいですね」。

 

What aわんだふるワールド

右下の黄色いジョーヌさんが、ボビーに話しかける。

 

彼女は、ボビーくんにどうも気があるようだ・・・。

 

ジョーヌ:「ボビーくんのお父様は、コックさんなんだねぇ。

 

私もハンバーグを食べてみたいわ」。

 

ボビー:「いいよ、今度お父さんに頼んでみるね」。

 

ボビーくんにとって、お父さんは自慢のお父さんでした。


 

 

<<港にて>>

 

港には長旅を終えて、船が帰ってきた。

 

出向かえる人々。家族、友人、恋人、子供・・・。

 

船の甲板から手を振る、マンセルお父さん。

 

港で待っている、裕子さんそして、ボビーとくまのジョージ。

 

マンセル:「おーい!ボビー!裕子さぁ~ん!」。

 

  「ただいまぁ~~!」。

 

大声を出すも、彼の声は汽笛と波音でかき消されてしまう。

 

マンセルの目には二人がはっきりと見えていた。


What aわんだふるワールド 

 

久々の再会に沸き立つ港に、マンセルお父さんを

 

待つボビーは声を張りあげて出迎えた。

 

ボビー:「お~い!お父しゃ~ん!」。

 

裕子さんはそんな姿を微笑ましく見てから、小さく手を

 

振って出迎えた。

 

ボビーも小さな手を大きく振ってお父さんの帰りを出迎えた。


 

≪第一幕後半へつづく≫