【舞台:65年目の恋文(ラブレター)第3幕⑪】 | What aわんだふるワールド

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がむばるベアーズ:マンセル、グラハムくんの奮闘日記。

グラハムは部屋に籠り、この難読な漢字を前にどうしたものか・・・。


打ちひしがれていた・・・。

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グラハム:こんな字・・・わかんないよ・・・。



親方から借りてきた、漢字辞典を開いてみる・・・。
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グラハム:こんな本、今まで見た事だってないのに・・・。

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グラハム:う~~ん・・・どこだろう・・・。


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グラハム:何て言う魚なんだろう・・・。わかんないし、


直ぐに見つからないよ・・・。


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グラハム:何とかこれはあったけど・・・なんて読む魚なんだろう。


とりあえず、このひらがなをマネて書いておこう・・・。



そして・・・。
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グラハム:ちきしょーーー!


何で分からないんだよぉーーー!!


ちきしょーーーー!


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グラハム:何で学校通わせてくれなかったんだよぉ・・・。


何でぼく、学校飛び出しちゃったんだよーーー!


ちきしょーーーー!ぐわぁ~~~~っ!!


あいつ等が余計な事しなければっ!!


母ちゃんが生きていてくれたなら・・・。



グラハムは、今日まで自分の人生を恨んでいた・・・。


そして、悔いてもいた・・・。



暗転
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~グラハムの妄想の中~


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もしゅもしゅ:おい!グラハム!


お前!言ったよな!!一人前の板前になりたいって!!


この漢字!読めないで板前になれるとでも思ってんのか!?


グラハム:わかる訳ないじゃないか!?ぼくは小学校2年生で


学校を飛び出したの!先輩も知っているでしょ!


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おっちゃん:おい!グラハム!!


おっちゃんもな、小学校しか行ってないけどな。


この漢字は大人になってから、初めて読めた漢字だ!


他人の所為にしていないで、勉強すればいいじゃないか!?


グラハム:ぼくに今、学校に行っていられる時間が無いんだよ!


おっちゃん:それは、言い訳って言うんだぞ・・・。

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マンセル親方:おい!グラハム!明日この魚買ってきてくれよ!!


創作料理に使うんだから。間違えたら承知しないぞ!!


グラハム:親方!!ぼくにもう少し勉強を教えてくれよ!!


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ボビーとジョーヌ:おい!グラハム!ぼく達もこの魚の照り焼き


大好きなんだよ!お前、この魚知らないのか!?


そんなんで良く、板前なんかやろうと言っているよなぁ!!


グラハム:お前達が、ぼくを学校から追い出した癖に!


今更何を言いに来やがった!!


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ポポ:おい!グラハム!この漢字。魚だとか思ったろ!?


その辞書に書いてあるから良く調べてみろ!美味しいんだぁ


これ!ぼくは大好きなんだわ!


グラハム:魚って書いてあっても魚じゃない・・・!?



そんなものがあんのかよ!何か言ってみろよ・・・!


悪夢の様に全員がグラハムを責め立てた・・・。

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全員:おい!グラハム!


この漢字が読めないのかよ!!



すると・・・
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グラハム:もう!いいんだ!


みんな!!やめてくれーーーっ!!



グラハムは絶叫した・・・。
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そして、突っ伏して号泣した・・・。


グラハム:ちきしょーーーー!ちきしょーーーー!


何でだよぉ~~~~っ!


勉強してぇ~~・・・勉強したいんだよぉ~~・・・!





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