北海道の小さな競走馬生産農家。
ここは家族一丸となって、競走馬を生産している。
そんな一家の静かな夜を、ひっくり返すような1本の電話が鳴り響く!
この1本の電話こそ、運命の扉をノックする。些細な1本の電話だった・・・。
(農場長、生産者のクリフくん・・・)
クリフ:明日も朝早いからな・・・。でも、仕事の後のおやつは
忘れちゃダメだね・・・。このお茶がなによりの贅沢w。
ミルキー:えぇ~ホントですか!?予定が狂っちゃいますよ
ねぇ~。どうするおつもりなんですの!?はい、はい~。
ミルキー:じゃあご連絡をお待ちしておりますよ。はい!はい!
失礼します・・・。
妻のミルキーさんが、電話越しの会話が一大事を知らせている事を
この時クリフにも分かった。
これは何か悪い事でもあったのかと・・・。
(心配そうな、クリフくん・・・)
クリフ:おかあさん!どうしましたか!?
ミルキー:あなた!大変な事が起きたのよ!
クリフ:落ちついて、落ちついて。何があったの?
ミルキーさんは、嬉しいような大変な事のような?何とも言えない
ミルキー:今年引退する予定だった、ローマンちゃん!
来年も現役で走るそうよっ!やったわ!
勝つわよぉ~!今年こそオトコ馬やっつけるわよぉ!
このトウカイローマンは、オークスを勝ち。その後善戦するも
なかなか勝てず。今年引退する予定だったのだが、現役続行が
先ほどの電話で伝えられたのだった・・・。
(何だってぇ~!)
クリフ:そうなのか!?それはよかった~!って・・・。
ちょっと待てよ・・・。
クリフ:今年は、ローマンにシンボリルドルフを配合する予定
だったのに。ルドルフの種が余っちゃうじゃないか!?どうする気だ!?
ミルキー:ほんと!そうなのよ、そうそう!それでね、次の配合相手を
クリフ:でも、おかあさん。探すって言っても他に持っていかれても
困るんだぞ。家としては・・・。8冠ベイビー誕生だったのになぁ~・・・。
それに、ローマンの為に馬房も空けてあるのにぃ~。
ミルキー:それもそうよね!家の繁殖牝馬で誰がいいかしらね?
いいかしらねって、そういう問題じゃないんだから・・・。
と、クリフは心の中でつぶやいてみたw
(こうしちゃいられない!)
クリフ:急いで家の馬っこで相性の良いのを探さないと!
のんびりお茶なんか飲んでいられない!
ルドルフの仔を家で育てるぞぉ!
クリフは、慌ててお茶を飲み干して自分の書斎へ駆け込んだ!
クイフくんは、競走馬を育てる傍ら。趣味で血統を研究する
クリフ:ぬ~ん、あれでもない、これでもないw
クリフ:ふむふむ・・・。ふむふむ・・・。
(この馬は強い馬だったんだなぁ~)
クリフ:いかん、いかん!読みふける時間では無いwww。
血統に関する本が多くて、クリフくんも迷うばかり・・・。
クリフ:あった!あった!これだこれだ!
ふむふむ・・・。家のナチュラルなら問題ないな・・・。
しかし、このパーソロンが気になるなぁ~。ぶつぶつ・・・。
(よし!これでいこう!!)
クリフ:ジャックさん(馬主)にナチュラルを推薦してみるか!
きっとこういう舞台の展開になるし・・・。
こうならないと、この舞台・・・。ここで終わっちゃうからwww。
1988年4月20日
この世に産み落とされた。
大きな一等星が、舞い降りました。
クリフ:そんな偶然の重なりが、あのトウカイテイオーを
産んだ訳なんです。
物語は、彼が2歳になっての出来事に飛びますよw
引き続き、舞台:この星を継ぐ者へ!:第1幕④をご覧ください。
クリフでしたwww!