殺人的なハイペースに付き会う格好で、直線で失速。
7着と、惨敗を喫する。

ちゃー:急いで復帰したから、全然直線では勝負にならなかったね。
ポポ:ハイペースに付き会っちゃった、テイオーには残念だった。
ボビー:でもあの中で7着まで粘ったんだもん。やっぱり凄いさ!
ちゃー:それでも、後ろから来た馬が凄かったなぁ~。ちょっとテイオー
の応援辞めようかな?

ボビーが反論している。
ボビー:お父さんの馬だもん、絶対に今度は負けないよ!
ジョーヌ:ちゃーくんも、ボビーくんも。テイオーが強いのは知っている
のよね。今だけじゃない?元気ないのは・・・?

ボビー:トウカイテイオーの強さは、伊達じゃないんだもん!
ボビーは、誰が何と言おうと。トウカイテイオーを信じ切っていった。
その頃・・・。
天皇賞・秋の惨敗に陣営に焦りの色はなかった。

急仕上げとは言えども怪我からの復帰で、あれだけ走れるのは
やはりただの馬ではないと。
そして、遂に世界との戦いへ挑む事になった。
この年から、ジャパンカップが国際GⅠ競争に認定された
最初のレースになり。
英国二冠牝馬 ユーザーフレンドリーに、
現役の英国ダービー馬が一挙に2頭も来日し、
オーストラリアから全豪年度代表馬のレッツイロープ
フランスからはアーリントンミリオンの優勝馬ディアドクター
と、層々たるメンバーが揃った。
やはり、トウカイテイオーは日本総大将としての重圧がかかる・・・。

今回は、海外からもメディアが駈けつけ、国際色に飛んだ
インタビューになった。

グラハム騎手:えぇ~えぇ~・・・。何て言ったの?
あめちゃん:明日の作戦は?という事ですよ。
グラハム騎手:あぁ~あぁ~・・・トップシークレット!www
会場からは笑いが巻き起こるw。

トウカイテイオーの強さを改めて感じるこのレース。
ご覧ください。
(※一部携帯電話からはごらんになれません。
ご自宅のPC等からご覧ください。)
何と、世界の強豪を相手に一歩も引かない、テイオーの戦だった。
激しい叩き会いの末に、先頭でゴールに飛び込んできた!

グラハム騎手、歓喜の瞬間だった。
そして、何よりテイオー自身が。自分の力で信じてくれた人の為。
全力でその期待を、喜びに変えてくれた。

帰って来た、トウカイテイオーを全員で迎えた。
ジャック馬主:ありがとう!ボウ!おめでとう!ボウ!
マンセル調教師:よしよし・・・よくやったな。
ドームズセンター長は、脇で泣くばかりだった・・・。
そして・・・。

表彰式、国際競争と認定を受けたジャパンカップ。
トウカイテイオーは、日本競馬史上初の国際GⅠホースとして
その名を永遠に刻む事となる・・・。

これがこのレースで着用していた、勝負服とステッキ。
現在も、東京競馬場の競馬博物館で見る事ができます。

どん底から再び這い上がって来た、トウカイテイオーと
厩舎関係者。
全ては夢は、まだ終わっていない・・・。
いよいよ、秋3戦目。古馬路線の王道を歩むトウカイテイオーにとっても、
ここを避けて通る訳にはいかなかった。
第37回 有馬記念(グランプリ)
このレースは、他のレースと違って。ファン投票で選出される
馬でレースが行われる。野球で言う、オールスターゲームに等しい。
このレースでトウカイテイオーは、177,926票を獲得し。
堂々の1位選出となった。

あめちゃん:ファン投票で、堂々の1位を獲得した。トウカイテイオー
に騎乗する。グラハム騎手へインタビューします。
明日のレースでは、どういったレースを心がけますか?
グラハム騎手:スタートの良い馬なので、出たなりに考えて行こうかなと。
今回前を引っ張る馬がいるので、追いかけ過ぎずに射程圏内に捕らえる
格好になるかな・・・。

あめちゃん:続いて、トウカイテイオーの管理調教師の、マンセル調教師さんです。
ジャパンカップ勝利以降の、テイオーの調子をどうみておりますか?
マンセル調教師:そ~ですね。状態はジャパンの時と変わらず。
順調に時計も出ておりますし・・・。コンディションとしては万全ですね。

あめちゃん:以上関係者インタビューでした。
先生ありがとうございました。
マンセル調教師:こちらこそ、ご苦労さまでした。

マンセル調教師は、グラハム騎手を呼びだした。
マンセル調教師:明日は前を引くのが、やり合うかもしれない。
中団で待機してから前を急襲しよう、直線は短いけど捕らえられる
位置取りまでしっかり追い上げてくれ。
グラハム騎手:スタートが良い馬だから、ハナに立ったら周りを警戒
しつつですね。
マンセル調教師:それで行こう!
作戦は決まったが・・・。
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まさかの大失速の11着。生涯最低着順を喫する・・・。
その後、左中臀筋(ちゅうでんきん)を痛めていたことが判明。
3度目の休養を余儀なくされた・・・。
更には、追い打ちをかけるかのように・・・。

復帰を宝塚記念へ向けての調整中に、以前故障した。
左前トウ骨の剥離骨折が判明し。

長いトンネルの中に迷い込んで行ってしまった・・・。
先の見えないこのトンネルの向うは、きっと明るい明日がある!
トウカイテイオーと、ドームズセンター長、マンセル調教師は、
諦める事なく。復活へ向けて再び、ただひたすら歩くばかりのリハビリが
開始されるのだった・・・。
引き続き、舞台:この星を継ぐ者へ!:第3幕⑤をご覧ください。