
ファンは、歓喜の中。スタートのファンファーレを聞いた・・・。

ポポ:みんな!寒いけどゴール板前で見ようよ!

僕たちはここで!トウカイテイオーが来るのを待っているからね!

私もここから見ているよっ。
それでは、奇跡の復活劇。感動の2分30秒を・・・。
じっくりご覧ください。
(※一部携帯電話からご覧になれません。
トウカイテイオーの奇跡の復活をご覧ください。)
レースの最中、それぞれは何を思ったか・・・
スタート直後。

マンセル調教師:スタートは・・・!大丈夫だ勝ったな!
実は、スタート直後、マンセル調教師は勝利を既に確信していた!

1周目の1コーナー・・・静かに見送った。

向正面を見守っている。

そして、運命の最終コーナーを迎えた!
グラハム騎手が追い出しに掛かった!


グラハム騎手:行くぞテイオー!お前の力を見せてやれ!
先頭を行く、ビワハヤヒデを追いかける。グラハム騎手と
トウカイテイオー。

(ドドドッ!ドドドッ!ドドドッ!)
ビワハヤヒデを必死に追う、トウカイテイオー。

場内アナウンス:外からトウカイテイオーが来ている!
ビワハヤヒデを捕らえるか!?


その時スタンドでは・・・

ファン:来たよ来たよ!
アッ!トウカイテイオーが2番手で来ている~~!
ちゃ~:あわわわ・・・、ビワハヤヒデが捕まっちゃう・・・。

ファン:いけぇ~!テイオー!!がんばれぇ!トウカイテイオー!

(ビシピシ・・・!ビシピシ・・・!)
グラハム騎手は、坂の手前で渾身の鞭を入れる!

場内アナウンサー:ダービー馬の意地!トウカイテイオーが前を
捕らえるぞ!
のこり200mを切って!坂を駆け上がる!・・・

ファン:行けるぞ!行ける!勝てるぞ!テイオー!
ビワハヤヒデを捕らえたぞぉ!
ちゃ~:あらら・・・でも、トウカイテイオーに負けるなら
仕方がない。
しかしこの時。実は、トウカイテイオーの闘争本能は消えかかっていた。
得意とする2400mを越え、最後の坂ではスタミナがギリギリだった。
だがここで、絶対に諦めない男が叫んだ!

グラハム騎手:がんばれ!テイオー!!
(このセリフは、実際に騎手がこの時叫んでいたそうです)

17万人の大歓声から、騎手の声とその思いをキャッチした
トウカイテイオーに最後に再び闘争本能に火がついた。

ファン:やったぞ!やったやった!

場内アナウンサー:トウカイテイオーだ!トウカイテイーだ!
1年ぶりの復活だ!ゴールイン!

ボビー:うぉ~っ!やったぞぉ~~っ!!!
ボビーの歓喜のジャンプ!本当に奇跡のような勝利に、
スタンドは熱狂の坩堝だった!!!


グラハム騎手は、歓喜に浸る事は無く。怪我をさせないない為に、
全速力のトウカイテイオーを慎重に止める事を優先していた。

あめちゃん:それでは皆さん、お待たせしました。
勝利ジョッキーインタビューです。1年ぶりの奇跡の復活を遂げた。
トウカイテイオー騎乗の、グラハム騎手です!
皆さん!盛大な拍手を!

あめちゃんも、このインタビューの最中涙が止まらなかった。
グラハム騎手も、涙が止めるにも止まる筈もなかった・・・。

グラハム騎手:この勝利は、日本競馬の常識を覆した
トウカイテイオー、彼自身の勝利です。
彼を褒めてやって下さい。(実際のコメントです)

第38回有馬記念の口取り式。

ドームズセンター長が、マンセル調教師が、ジャック馬主はいませんが、
礼華さんが、最後まで叱咤激励したグラハム騎手が・・・。

そして、トウカイテイオーに何度も襲いかかって来たアクシデント
にもめげず。
その度に、雑草の様に這い上がる彼と、彼を取り巻く人々の姿に。
諦めない事の大切さやその辛さ、苦しみの向うに見たこの
歓喜の瞬間を、一生忘れる事はないだろう・・・。
表彰式の後・・・

グラハム騎手と、トウカイテイオーが戻って来た。
ジャック馬主が号泣しながら、ボウに飛びついた。

ジャック:ボウ!ボ~ウ!・・・。お前は何ていう馬なんだ!
強かったな、偉かったな、よくがんばったな、夢が叶ったな。
後は、しっかり休んでくれよ・・・。
そして、この星を継ぐ為の物語は・・・まだ終わらない。
明日、舞台:この星を継ぐ者へ!:第5幕①をご覧ください。

第38回有馬記念の優勝記念のブロンズパネルは、中山競馬場の
もみの木のたもとに、今でも大事に飾られている・・・。