ブログというものがネット上に流行り出した頃、「ブログは文章を使ったオナニー行為だ」と言った人がいた。
言いたい事を一方的に言い、自分の文章に酔って気持ちがよくなるわけだ。

はっきりいって、悲しい自分にどっぷりハマって悲劇のヒロインになっている自分に酔っていらっしゃるように感じる文章がたくさんある。
そんな方に慰めの言葉を簡単にかける人がいる。
悲劇のヒロインに酔ってる自分が気持ちよければ、安易に他人を慰めている自分も気持ち良いのだ。

自分の思い通りにならなかったことに憤りを感じ、それを発散するために意味不明な怒りをぶつけて、皆さん共感してくださいという文章もたくさんある。
これも安易に同調する人がいる。
冷静に判断して、あんたが怒ってることは筋違いだよとは誰も言わない。
負の感情を広げることは罪なんだよと教えて差し上げる人は誰もいない。

自分に同調してくれる人を集めたいだけだから、反対意見を述べるコメントは削除するし、面倒臭くなったら会員制サイトから退会したりブログを閉鎖したりする。

それがネットの世界なのだ。


そういうことを踏まえない人たちがとても多く集まったSNSがある。

退会するなら一言残してくれればいいのに・・・という言葉には唖然とする。
ここだけは違うと思っていたのに、裏切られましたという言葉を見た時は、この人は素性の分からない相手とのネット上のお付き合いに、何を期待しているのだろうと思った。

PC慣れ、ネット慣れしていない人たちが、袖触れ合うも他生の縁くらいの勢いでみんなお友達と親身になろうとする。
だから、コメント1つで何日も落ち込んだり悩んだりする。
もちろん、人とのお付き合いの仕方、距離の取り方のお勉強でもあるわけだけど、本性の分からない相手に一喜一憂して、リアル生活に影響を及ぼすのだから、ものすごく危うい。
他のサイトでは、メールのやりとりを個人的にできるけれど、ここは一切、個人的なやりとりはできない。それが救いのように思う。



私自身、ネットで知り合った人たちとリアル友達になったし、その友人達とも10年以上のお付き合いになる。
だから、一概に言えないことは自分が一番よく知っている。
でも、見えない相手とのお付き合いだという前提の元、ある程度時間をかけて、この人とは何か感じるものがあるぞとお互い思って会ったのだ。
無防備に飛び込んで、たまたま大丈夫だったわけじゃない。





P.Sひいらぎ様

きっとあの方のことを仰ってるだろうと思っているのですが、はっきり言ってあの方の書かれたことはかなり乱暴です。もしご自分の作品が一次審査を通っていたらすごく喜んでおられたと思います。それが自分は通らなかった。これを機に作家になりたいと気合いを入れておられたのかもしれません。でも作家なんてそんな簡単になれるものではありません。私の想像ですが、ご自分に何もない方で「作家になる、そのためにこれに賭ける」と激しく思い込んでおられたのでしょう。それが思い通りにならなかった。そんな時、無邪気に一次通過を喜ぶ人があっちにもこっちにもいる、あー腹が立つ。
そんな方におかけする言葉などありません。ご自身が自分で気づくしかないのです。
あなたのことも考えずに喜んじゃってごめんなさいとふせんを貼られた方もたくさんいらっしゃいましたが、それも違うと思います。悲しい、悔しいという気持ちがたくさんあるより、嬉しい、楽しいという気持ちがたくさんある方が、温かいオーラがいっぱいになって素敵な空間ができるじゃないですか。
私は、基本的に負の空気が流れるnoteにはふせんは貼りません。負の空気を増長させると思うからです。特にあの方のような方には、負の空気を和らげようとする言葉は通じないように思いますから、そういう言葉さえかけようという気になりません。
ひいらぎさんがどんな言葉をかけられたのか分からないのですが、安易に、あなたの言う通りねという言葉より、よほど心を込められた言葉をお書きになったのだと思います。そんな言葉が通用しない相手のことで、あんなに悲しい気持ちになられることはないのです。