「もう“なかったこと”にはできない」——。福(桜田ひより)と宝(細田佳央太)は、それぞれの親に妊娠したことを話すと決めて…

宝(細田佳央太)が持ってきたノートには、妊娠週数の数え方や中絶手術のリミットとその費用まで、福(桜田ひより)がついさっき野田先生(板谷由夏)から聞いたことが事細かに記されていた。
さらに、宝が出産も選択肢に入れていることに驚く福。
その言葉どおり、福の不安を一つずつつぶそうと、あらゆる可能性を考えてくれた宝に、福はクリニックでもらったエコー写真を見せる。

宝のノートを読んで福は、妊娠を“なかったこと”にするのではなく、宝と一緒に考えて、選んで、初期中絶手術のタイムリミットまでに結論を出そうと決める。
しかし、たとえどんな選択をしても、未成年である以上、親に黙っているわけにはいかない。
2人はその日の夜、それぞれの親に妊娠を告げることを約束する。

その頃、学校では養護教諭の足立(菊池亜希子)が、福の体調の異変を気にしていた。
担任の沖田(橋本淳)から、恐らく今日の欠席は親の了承を得ていないズル休みだと聞いた足立は、何かを予感したのか、すぐに保護者に確認するよう沖田を急かす。
すると案の定、福が家に帰ると血相を変えた晴美(石田ひかり)が飛び出してきて…。