2024/4/8 (7)
 昭和34年4月、美月(岸由紀子)が一人で椿屋の前で遊んでいると、撮影所の子供達が来て、美月に焼き芋を渡す。すると滝乃が(大竹しのぶ)焼き芋を奪って子供たちを追い返す。滝乃は撮影所の子供たちとは遊ばないよう言い聞かせるが、美月は納得できない。幼稚園の入園式では、春夫(段田安則)が美月を「オードリー」と呼び、美月は固まってしまう。同年代の子供たちに慣れていない美月のことを愛子(賀来千香子)が指摘し…。
 
2024/4/9 (8) 
美月(岸由紀子)は、幼稚園へ行きたくないとごねる。愛子(賀来千香子)と滝乃(大竹しのぶ)がなんとか連れ出そうと声をかけていると春夫(段田安則)が理屈で説得しようとする。滝乃がとりあえず幼稚園を休ませるが、春夫は美月の気持ちがわからない。椿屋の下働きの君江(藤山直美)が美月を元気づけようと、大京映画のオープンセットに連れて行く。君江がエキストラを頼まれて目を離したすきに、美月はセット内を歩き回り…。
 
2024/4/10 (9) 
撮影所内をさまよった美月(岸由紀子)は、クリキン(舟木一夫)に可愛がられたりしながら楽しく過ごす。君江(藤山直美)と一緒に椿屋に戻った美月は、動物園で楽しく過ごした、明日から幼稚園に行く、と明るく宣言し、愛子(賀来千香子)と滝乃(大竹しのぶ)は喜ぶ。美月は幼稚園で明るく過ごして先生たちも胸をなでおろすが、春夫(段田安則)が幼稚園でフラフープを披露し、オードリーと呼ぶので、美月はまた春夫を拒絶する。
 
2024/4/11 (10) 
昭和39年になると、大河ドラマ「赤穂浪士」も始まり、映画の観客動員数は、33年のピークからわずか5年で半減していた。美月(大橋梓)は小学5年になり、滝乃(大竹しのぶ)の自家用車で送迎されて、弟の梓(小谷力)は、愛子(賀来千香子)の教育方針で、近所の公立学校へ通っていた。愛子は、美月と少しでも一緒にいるために、椿屋の手伝いをしている。役員たちに喝を入れ、大京映画の起死回生を図る黒田(國村隼)は…。
 
2024/4/12 (11) 
美月(大橋梓)は、小学校の保護者参観日のお知らせを春夫(段田安則)に隠していたが、部屋を掃除に入った君江(藤山直美)が隠していた紙を見つけ、春夫にばらしてしまう。小学校にかけつけた春夫が教室に入ってきたとたん、それまでの快活さとは打って変わって元気がなくなる美月。春夫が気にせず教室で場を盛り上げるので、落ち込んだ美月は部屋に帰って閉じこもり、愛子(賀来千香子)と滝乃(大竹しのぶ)は困惑する。
 
2024/4/13 (12) 
部屋に閉じこもったまま寝ていた美月(大橋梓)は、悪夢を見て隣室の滝乃(大竹しのぶ)に抱きつく。滝乃は、君江(藤山直美)と楽しそうに笑う美月を思い出し複雑な気持ちだが、抱きしめる。美月のことが心配で眠れなかった愛子(賀来千香子)が心配して様子を見に行くが、眠りながら滝乃に抱きつく美月を見て、ショックを受ける。翌日、お茶の稽古に君江と出かけた美月は、撮影所の前で君江を振り切って、撮影所に駆け込んで…。