実際は2015年に突入してしまったが、

昨年末、書き損ねてしまった記事を

今さらながら、デイバックして書きたい。


25日、フジテレビ1階で競馬のドリームレース
【第59回グランプリ・有馬記念】の公開枠順抽選会が行なわれた。

【有馬記念】はファン投票で選ばれた馬が出走できる夢のレースだが、
11月に日本最高賞金レースの【ジャパンカップ】があるため、
年によってはファン投票を上位で選ばれた馬が
ほんの数頭しか出走してこない場合も珍しくない。

今年もどれだけのメンバーが集まるか注目されたが、
ファン投票結果1位の春のグランプリ・宝塚記念を制した
【ゴールドシップ】、2位が秋の天皇賞で2着に入った
【ジェンティルドンナ】が、ともに出走を表明。

3位以下の陣営でも4頭が出走を表明し、
結果、ファン投票上位10頭のうち6頭が出走するという
午年の締めくくりにふさわしい豪華なメンバーとなった。

【有馬記念】はジャパンカップと同様、
毎年3日前の木曜日に公開枠順抽選が行なわれるが、
今回の枠順抽選では史上初めて、ドラフト抽選方式が導入された。

これは武豊騎手会会長がJRA理事長、馬主協会会長との会談の際に
提案したそうで、国営であるJRAにしてはあっという間の導入となった。

今回のドラフトは昔、プロ野球で採用されていた
「指名順を抽選で決める」方式で、
MLBヤンキースの田中将大投手と松山康久元JRA調教師が
交互にカプセルのクジを引き、カプセルの中に入っている
馬名の陣営から希望の枠順を指名することができる。

枠順指名の模様はフジテレビと、関東の美浦トレーニングセンター、
関西の栗東トレーニングセンターとを中継でつなぎ、
12:00からBSフジで生放送された。

田中将大投手が注目の【指名順第1位】のカプセルを引き、
カプセルの中から出てきた馬名は【ジェンティルドンナ】だった。

放送を観ていた石坂正調教師は笑顔で前方に進んだ。

有馬記念の行なわれる中山2500mは絶対的に内枠有利、
そして、馬のためにはゲート内での待ち時間の少ない偶数枠が有利。

石坂調教師は誰もがほしい【2枠4番】を指名した。

続いて、松山元調教師がカプセルを引く。

カプセルの中から出てきたのは【トゥザワールド】だ。

陣営からは栗東にいた池江康寿調教師が登場し、
やはり内枠偶数番の【3枠6番】を指名した。

続いて田中投手が引いたのは【ヴィルシーナ】。

陣営からは栗東にいた内田博幸騎手が登場し、
ここでもやはり内枠偶数番の【1枠2番】を指名した。

4番目に引き当てられたのは【トーセンラー】。

これまた栗東から武豊騎手が笑顔で登場した。

武騎手は「【1枠1番】で1着!」と指名し、
「そろそろ来ると思って、次来たら1かな。」と語った。

枠順抽選はどんどんと進む。

5番目の【ワンアンドオンリー】は橋口弘次郎調教師が【2枠3番】、
6番目の【メイショウマンボ】は武幸四郎騎手が【4枠8番】、
7番目の【ラキシス】はクリスチャン・デムーロ騎手が【3枠5番】、
8番目の【ラストインパクト】は菱田裕二騎手が【4枠7番】を指名した。

ここまで半分の8頭が決定。

指名は予想通り、キレイに内枠から埋まっていった。

ここからは運が無い方の後半8頭の抽選。

9番目に引かれたのは、たった一頭の関東馬【フェノーメノ】。

美浦トレセンから田辺裕信騎手が登場し、【5枠10番】を指名した。

さらに抽選は進む。

10番目の【ウインバリアシオン】は藤岡康太騎手が【5枠9番】、
11番目の【サトノノブレス】は池添謙一騎手が【6枠11番】、
12番目の【デニムアンドルビー】は浜中俊騎手が【6枠12番】。

ここまで12頭が終了したが、
なんとなんと、ファン投票1位の【ゴールドシップ】と
世界ランク1位の【ジャスタウェイ】、
ジャパンカップ圧勝の【エピファネイア】がまだ
引かれていないという波乱の状況となった。

そして13番目、田中投手がクジのカプセルを引く。

カプセルの中から出た馬名はようやく【ゴールドシップ】だった。

陣営からは岩田康誠騎手が登場し、

苦笑いをしながら【7枠14番】を指名した。

続いて、松山元調教師がカプセルから【エピファネイア】を引き当てた。

陣営から川田将雅騎手が登場し、【7枠13番】を指名した。

残り2頭で、予想通り8枠が残った。

田中投手最後のクジ引きは【ジャスタウェイ】。

登場した福永祐一騎手は苦笑いをしながら、【8枠15番】を指名。

福永騎手は「最後まで選べないんじゃないかと思ってたんですけど、
辛うじて選べることができた。」と率直に話し、枠順の理由については
「須貝調教師から『エピファネイア、ゴールドシップ、ジャスタウェイと
並んだ方がハマリがええんとちゃうか。』ということで」と説明した。

最後に福永騎手は「引退レースでこういう仕打ちを

受けてしまいましたが、ジャスタウェイには有終の美を

飾ってもらいたい。」と意気込みを述べた。

そして、いよいよ最後に残ったカプセルを松山元調教師が引く。

すると、当然カプセルから【オーシャンブルー】の名が出てきた。

最後の登場となってしまった関東の蛯名正義騎手は栗東から
「名前呼ばれないんじゃないかとドキッとした。」と言いつつも、
【8枠16番】を指名して、これで16頭全ての枠順が決まった。

最後に武豊騎手から「こんなに見事に全馬が希望の枠に入るとは
思いませんでした。」と会場内から笑い、
史上初のドラフト制枠順抽選会は終了した。

さあ、いよいよ有馬記念。

色々あった午年だが、最後に笑うのはどの馬だろうか。



プリンス健馬王冠