熊本の水。 | 小さな花屋のお花日記

小さな花屋のお花日記

お花のことプラスアルファで気ままに書きます


車中生活3日目。
生きてまた朝を迎えました。


今はそんな表現がふさわしい状況です。
今この時も続く数えきれないほどの余震に心が折れそうになりますが
そんな状況を救ってくれるのは人の温かさです。

それに勝るものは今は何もなく、
熊本に暮らす人々を私はあらためて大好きに、誇りに思う日々を過ごしています。
↓(ちなみに、小さく見えている2~3台の車、車中泊されています。)


道向かいの一人暮らしのおじさんは
「水が必要な時間は皆さん一刻も早く家族に持って帰りたいだろうから^^」
と、ひとりでも並ぶ人数を減らすために
朝の5時半から半日分を確保しに来られます。
ペットボトル1本とかのレベルではないので生活に最低限必要な量となると
なかなかの時間がかかるのです。)
おじさんの家は東に大きく傾き、倒壊の危険性があります。
生まれ育った我が家とももうすぐお別れだと話していらっしゃいました。


震災後からこの光景を見ていますが
子供を優先してくれたり、
その子供たちがお年寄りを優先してくれたりしています。
普通の事かもしれませんが
この状況の中、その普通の思いやりが胸に染みます。


その道向かいのおじさんからお借りして、昨日から水道横で電気も使えるようになりました。

もし健軍方面に水や携帯の充電などでお困りの知人などいらっしゃいましたら
このように開放していますので是非お知らせください☆
(注:道路状況が悪くまだ完全には危険地帯の把握もされていないので
 遠方から来られるのは危険です)






始めにあれ?水?
と思った方がいらっしゃると思いますが
我が家はこのあたりでは運がいい事に
停電を免れている数少ない世帯に入っているので
断水しないで済んだのです。(井戸なので電気さえ通れば水は出ます)

始めこそ濁った泥水で、トイレを流すためくらいにしか使えなかった水も
皆さんが使ってくださることで
昨日は飲み水レベルまで回復しました。
我が家にとってもありがたい事です。



いつまで続くか分からない避難生活の中、
何度お断りしても貴重な飲料水を置いていかれる方もいらっしゃいました。
今までそこにあって当たり前だった熊本が誇る水ですが
当たり前ではない今をみんなで共有しています。


テレビに映し出される映像は目を覆うような悲惨な光景ばかりかもしれませんが
私たちは家族、近所の人、同じ思いをした見ず知らずの人を思いやり、
そして交流する事を忘れていません。



我が家のすぐ近くには湧き水の出る有名なスポットがあり
その水を求めて長い長い列が出来ました。
同じような場所は、たどり着いたとしても汲めるまで2時間待ちにまでなったこともありました。

「日も暮れかけて途方に暮れていた時に
この看板が神様に見えました。」と涙ぐまれた方も。

小学校低学年の女の子を連れて2日間来られたお父さんは
「24時間でも話していられるようなおしゃべりな子供なのに全く話をしなくなって。
 ここで大人が普通に話をしている姿や、
自分より少し大きいお兄ちゃんやお姉ちゃんがお手伝いに来ている姿を見て
何か思ったみたいで。
昨日その様子を母親に話していました。」と

笑顔が無かった女の子が少し恥ずかしそうに笑ってくれた姿が忘れられません。
今日は昨日より笑って過ごしてくれていたら嬉しいです。


避難所になっている学校からは200リットルタンクをリヤカーで何度も運んで行かれました。
始めは市の職員さん、
その後は学校に避難されている男性の方々、
その後は小学校高学年の男子達が4~5人で。
出来る人たちが出来ることを避難所でも皆力を合わせて頑張っています。


医師をされている生徒さんは
物資が届かないご自身の病院が危機的状況で
「水をください!」と切羽詰まって今電話をしてこられました。
昨日頂いた物資の中でお役に立ちそうなものがあるので
それも使って頂こうと思っています。







花のある暮らしをしたいとみんなの気持ちが
前向きになるのにはもう少しだけ時間がかかりそうです。
大好きな仕事も再開のめどが立たない今、
私は私にできる事を少しずつですが始めています。





それと、
沢山のコメントとメッセージを頂いて本当に感謝しています。
読んでは泣き読んでは泣きしていますw
とてもありがたく励みにしています!

お返事をしている時間が今はないので
ここでお礼に代えさせて頂きます。m(_ _ )m
ありがとうございます。