岸田が派閥を解消すると言っている | 日記「ウクライナ人の戦い」 Masanori Yamato

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岸田が派閥を解消すると言っている   2024/1/19

 

派閥の裏金作り問題が発端だったんだったが、各派閥の会計責任者の「政治資金規正法違反容疑」の立件で、ことは終わりそうに見えていたのであるが、ここにきて派閥の解消へ発展しそうな雲行きである。岸田が自ら岸田派の解消を検討していると発表したのだから。

 

安倍派はもう事実上領袖が消えたも同然だからおそらく安倍派も解体するであろう。麻生派と茂木派は派閥解消に消極的のようであるが、右へ倣わざるを得ないであろう。

 

派閥というのは選挙時の貸し借りのつながりである。派閥ごとに勉強会などをやってはいるが、派閥を率いるということは党内での存在感を誇示することであり、次期総裁候補を擁立する用意があるという政権奪取意欲の顕示体である。

 

同時に政治資金の受け皿である。派閥のパーティーが集める資金は毎回数億円を超えるのだから、こっちの方が存在意義は大きいかもしれない。集めた政治資金は所属の現職と新人の選挙費用に充てられる。いわば、議席確保共済組合みたいなものである。

派閥が解消されたら、議員たちは個人個人で資金集めのパーティーを開くことになる。まあ、いままでも政治資金集めの個人パーティーはみんな開催していたのだから政治資金集めの手法がなくなるわけではない。

 

政治資金は別にしても、派閥の最大の機能は総裁選における力の誇示である。政治家というのは貸し借りの世界であり、仁義の世界であり、人情に縛られる世界である。派閥を通じて候補となり、当選して自民党議員となる。

 

それでも無派閥の議員が多数いる。有能な議員たちは敢えて派閥の世話になることなく当選回数を重ねてきている。個性ある政治家として支持されてきた人が多い。

 

派閥が解消されたら自民党は変わるだろう。なによりも総裁選がもっとも変わる。派閥の拘束を受けなくなると、若手の候補者が出てくるはずだ。政治哲学を熱く語る若い政治家がどんどん出てくるだろう。総裁選で候補者が各県を飛びまわる様子がTVにいっぱいUPされるだろう。

 

総理は閣僚の指名について派閥を配慮しなくて済む。閣僚の人選において派閥の塩梅は大きな負担となっているから。有能な若手政治家をどんどん抜擢することができる。これは国民の支持を得るであろう。

 

今回の政治資金の裏金作り問題は、もしかしたら自民党の体質を大きく変えるまで発展するかもしれない。岸田が、敢えてそこまで狙っての疑惑問題の解決処理に当たっていたかどうかは知らないが、瓢箪から駒が飛び出するほどの政治改革を産み出すかもしれない。