みなさん、改めまして、おはようございます。こんにちは。こんばんは。
って、この物語の事を覚えておられる方いるのだろうか…
と、不安の方が大きい私…![]()
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17のコメントに「忘れられないうちに戻ってくること」って書いたんですけど、
17を書いたのって2017年の5月…8年放置![]()
私が忘れてたんじゃなくて
と言われそうですが、そんな訳ないでしょ………。
書いてたんです
書きたいことあったし……。
でも、実はパソコンがぶっ飛んでくれまして、データ復元に時間かかったのと、
それをキッカケに超絶スランプに堕ちておりまして…。
って、そんな言い訳が通るわけないですよね
ゴメンナサイ![]()
とりあえず、続きをどうぞ![]()
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椎名家の一件が無事解決したものの、人手不足の中で起こったハプニングは大きかった。
未処理業務が蓄積され、通常業務をこなしながらではなかなか片付かない。
「お手伝いしましょうか?」
見兼ねた薫が帳場の中の作業を手伝ってくれることになった。
姫紗や蒼空の子守りが出来るように、一角にバルーンシートを敷くと、
意外と大人しく遊んでくれるので、仕事も特に問題なくこなせていた。
暫く遠のいていても、体に女将業が染みついている薫にとっては難なくこなせる。
結局、従業員の公約期間が終了するまで、帳場の中は薫と海堂に任せ、
悠里子と俺は、表業務と補填作業に没頭することになった。
通常業務に戻ったのを機に、薫は職場復帰を決めたようだった。
それに伴い、海堂は支配人職の併用を外れ、自分の仕事に専念する事になった。
と言っても、姫紗や蒼空が手元に居る状態なので、完全復帰は出来ないが、
旅館業務はすることが沢山あるので、手が余る事は無い。
むしろ帳場内の細々した作業の方が多い為、翌日繰越にならないのが助かる。
更に言うと、俺や悠里子が館内に出払っても、帳場が無人にならないのが一番ありがたい。
徐々に、元のサイクルを取り戻す体制が確立しつつある中、それは起こった。
そのNEWSを運んできたのは意外な人物だった。
丁度、昼食の配膳が終了し、仲居たちが休憩に入った時だった。
「ごめんください…。」
突然、来訪を告げる外門のチャイムが鳴り、直後に声が掛かった。
確認の為に玄関に出て行った薫の目に写った人物は…。
「ゆ…由季乃さん?!」
亡き大女将の姉、桜井由季乃だった。
「薫…ただいま…。丁度、そこで出会ったから一緒に連れてきたのよ。どうぞ…。」
後ろから2人の女性が現れた。
「お久しぶりです。薫さん。」
「近くまで来たついでに、顔見て帰ろうと思って寄ってみたんです。」
「お久しぶりです。お元気そうで何よりです。どうぞ…。」
手早く2人をロビーに案内し、急いで帳場へ戻ろうとした時、俺と鉢合わせになった。
「あ…支配人。お客様です。ロビーに…。」
「え…?」
何のことか判らず、ロビーに向かうとそこに居たのは…。
「「お久しぶり…。武藤くん。」」
口を揃えて、笑顔で手を振っている2人は、美並佳澄と柚莉紗菜だった。
「美並、柚莉、どうしたんだ? 来るなら連絡くれたら良かったのに…。」
「実は、今朝出勤したら、急に出張って言われちゃって…。
それで来たんだけど、得意先にトラブルがあってアポが明日になっちゃってネ…。
で、今日は有給扱いになったし、折角だから武藤くんに会いに行こうかな~と思って。
佳澄に連絡したら、有給消化で3日休みだって言うから、
じゃぁ一緒に行こうって事になって…。」
「そういう事。偶然、休みが合う事も珍しいからチャンスでしょ?
だからダメ元で来てみたのよ。」
「なるほど…。得意先って近くなのか?」
「うん。ここから40分くらいのところ。」
「で、宿泊先は決まってんの?」
「ううん…。実は、それをお願いしようと思って来たのよ。
運が良くここ泊まれたらいいし、満室でも近くのホテルとか旅館とか
教えてもらおうと思って…。」
「そういう事か…。ちょっと待ってて…。」
2人をロビーに残して、帳場へ戻った。
「薫、今日と明日の午前中までで2人。部屋空いてるか?」
「えっと…。ちょっと待ってね。 うん、空いてるよ。彼女たちの宿泊だね。
宿泊処理しておくから、健司は戻ってあげて。 後で、宿帳持ってくから。
はい、部屋の鍵。」
「ありがとう。じゃぁ、あとよろしく。」
手際よく確認した薫から鍵を受け取ると、ロビーへと戻り、部屋へ案内した。
「どうぞ。 ホントは、相手したいところなんだけど、仕事中だから…悪いな。
それでは、ごゆっくりお寛ぎください。
後で、宿帳を持ってくるから、記入よろしくな。」
「うん。ありがとう。」
とりあえず、支配人の顔に戻って部屋を後にした。
「お疲れ様、武藤さん。無事、入室できたみたいね。」
帳場へ戻ると、由季乃さんが薫とお茶をしていた。
「はい。今日は割と空いている日で良かったです。
あ…。宿帳、用意できていたら、俺行ってくるよ。」
「ううん、大丈夫。私が行く。
由季乃さんが、美味しいお茶とお菓子を買ってきてくれたから、
健司は休憩兼ねて頂いて。」
「そうそう。食べて…武藤さん。」
聞けば、海堂と悠里子も仲居休憩室で同じものを頂いたらしい。
由季乃さんの言葉と薫の笑顔を受けたら、断るわけにもいかない…。
「では、頂きます。」
その間に、薫は2人の部屋へ行き、入室手続きと女将挨拶を素早く終了させた。
更に、本来は仲居の仕事である入室時の部屋の説明やお茶の用意まで終了させ、
退室後には仲居休憩室へ報告し、お客様の入室作業は全て終了させていた。
午後の作業も滞りなく、無事通常業務を終了した。
「お疲れさまでした。」
悠里子と海堂が業務から上がったのを確かめてから、帳場の片付けと戸締りをして
子どもを1人ずつ抱きかかえて母屋へと歩き出した時、
ロビーの隅に美並と柚莉の姿を見つけた。
「「お疲れ様。女将さん、支配人。」」
声を掛けながらも、少し遠慮がちに話しているのが判った。
「…(笑)。業務は終わってるから、今はただの同級生だよ。」
「それじゃぁ、少しの間だけ付き合って貰ってもいい?」
「もちろん。じゃぁ、着替えてくるわ。部屋で待っててもらっていいかな?」
「うん、判った。もしよかったら、薫さんも一緒に…。」
「え?! 私も?」
「ええ。無理にとは言わないけど、前回の事もあるし、
個人的に話してみたいなぁと思って…。」
「判りました…。ご一緒させて頂きます。
子どもの用事を終わらせてからになるので、少し遅れますけど、いいですか?」
「勿論。ゆっくりして来てください。お待ちしてます。」
母屋に戻った俺は、とりあえず姫紗と蒼空の入浴をさせた。
薫が上がった2人に服を着せ、水分補給の為の乳飲料を用意している間に、
自分の入浴を済ませた。
その後、薫が入浴している間に、飲料を飲ませて落ち着かせた後で、
寝られるように用意を整えておいた。
薫がお風呂から出てきたところで、簡易ベッドを持参して2人の部屋へと向かった。
入口の呼び鈴を鳴らしてから、そっと外扉を開ける。
「失礼します。遅くなってゴメン…。」
「失礼します。こんばんは。武藤 薫です。」
「「忙しいのに時間作ってくれてありがとうございます。」」
2人は快く迎え入れてくれた。
2人は、最初は、子ども達と戯れながら楽しそうに過ごしていたが、
抱かれながら眠そうになったのを期に、俺たちへ返され、簡易ベッドに寝かせると
部屋の中は静かになった。
「実は、時間を作ってもらったのには理由があるの。」
「あの時は、迷惑かけてしまってホントにゴメンなさい。
こんなに大事な子どもの命を軽んじてしまったこと、いくら謝っても足りないのは判ってる。
それなのに、笑顔で送り出してくれた武藤くんにも、
『気にしなくていい』って言ってくれた薫さんにも、
ホントに感謝しかないし、ホントに申し訳ないって思ってる。
手紙で気持ちは伝えたけれど、直接言わないと駄目だと思って…。」
美並と柚莉から出てくる言葉は、最初から予想していた。
薫の顔を見ると、そこには笑顔が浮かんでいた。
「美並様、顔を上げてください。
理由は何であれ、子どもは無事に生まれて、問題なく育っているわけですし、
もう、そのことを追求するのは辞めませんか?」
「えっ?! どうして、そんなこと………」
「この仕事をしていると、いろんなお客様と接します。
『知り合いだから』『家族だから』と特別待遇を要求されたり、
『嫌いだから』と勝手に逆恨みされたり、『一目惚れした』と付き纏われたり…。
でも、どんなお客様であっても、ここで過ごされる間は、
最高のおもてなしを行うのが私たちの任務です。
他の旅館がどうかは判りませんが、少なくとも『蔵原』はそれが原点なんです。
あの時の事は、決して許していいことではありません。
でも、それをキッカケに、お2人との関係を深めることが出来たのなら、
それは、素晴らしいことだと思うんです。
旅館にとっては『新たなお客様』、夫にとっては『大切なご友人』という
絆が作られたんですから。」
「薫さん………」
「美並様、どうしても私に許してほしいと望まれるなら、
蔵原を、そして、夫、武藤健司を、これからもずっとよろしくお願いします。」
「それで、いいの?」
「もちろんです。それ以上の感謝はありませんよ。女将としても、妻としても。」
「ふっ………。武藤夫妻は揃いも揃って同じことを言うんだね…。」
「えっ?!」
「ちょ、ちょっと…。」
俺たちは同時に呟いた。
「そういう事をバラすなよ…美並」
結局、あの日の会話は全て明かされてしまった。
あの時は説明するしかない状態だったとはいえ、薫にバラされるのは
どこか照れくさいものだった。
最終的には、薫と柚莉にまでからかわれてしまう羽目になったが、
楽しい時間を過ごすことが出来た。
その後、暫く女子トークに付き合わされ、適当なところで部屋を後にした。
翌日、仕事の商談に出掛ける美並と、有給ついでに観光する柚莉は、朝早く蔵原を出発した。
ただし、今日は、もう一度戻ってくることを約束させ、部屋はそのままにしてある。
あの時、貰い過ぎた分のお返しと、新たな出会いを祝するために………。
その日も朝から忙しい業務だったが、手の空いた時間を見つけて、
2人へのおもてなしを用意して、準備を整えていた。
夕方、疲れた顔の2人が蔵原に現れた。
とりあえず、部屋へ戻るようにしておき、夕食の手配をする。
業務中の俺たちは、彼女たちの相手をするわけにはいかないので、
暫くは放置することになるが、その辺は理解してくれているのだろう。
営業時間後に部屋を訪れると、2人は笑顔を返してくれた。
今日は無理やり滞在することをお願いしてしまった為に、翌朝の出発時間が早いらしい。
その為、チェックアウト手続きしておくことにしたのだ。
部屋に滞在したのはほんの数分だったが、満足してくれたことだけは伝わってきた。
それだけで救われた気がした。
翌朝、営業時間を迎えた時、彼女たちの姿は既になかった。
が、片付けに入室した仲居によると、手紙が残されていた。
武藤くん、薫さん、今回は突然の訪問だったのに、親切丁寧に接してくれてありがとう。
宿泊料金以上のサービスもしてもらって、個人的にも話をさせてもらって、
最高の時間を過ごさせてもらいました。
そして、ちゃんと言葉で伝えられて、心からすっきり出来た機会になりました。
今後とも、よろしくお願いします。
最高の出会いと時間をありがとう。 美並 佳澄 柚莉 紗菜
旅館業務を行う人間にとって、これ以上ない言葉を残してくれた2人に感謝だった。
次は、ホントに薫女将として会うことになるだろう。 その日が楽しみになった。
…SEE YOU NEXT TIME…
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と、いうわけで、美並&柚莉に再登場して頂きました![]()
じつは、このエピソードは書きたいと思っていたのですが、
相変わらずの見切り発車
展開に無理しかない![]()
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何とか、形にしたい
という気持ちはあるものの、
プロットが無いから消してる方が多くて進まない![]()
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やっと、書いてみた…という感じになりました。
健司と美並&柚莉、薫と健司の和解は出来ていたけど、
やっぱり、薫と美並&柚莉の和解も要るよね![]()
このドラマの雰囲気は、何かが起こっても最後は笑顔で終わるので、
ここは守りたいと思いました![]()
そんな訳で、まあるく解決したということで………。
これからも美並&柚莉は、蔵原を愛してくれるでしょう![]()
さてさて、次回ですが…。
もう一つ、宙を彷徨っていることがありますよね![]()
その回収と、
薫の女将復帰
を描いていこうかと………。
そして、一応、次で最終回
の予定です。
だらだらと書いていても仕方ないので、そろそろ港に着かせて頂こうと思います。
それでは、いつになるか判らない最終回でまたお会いできますように…![]()