空き巣には「OPEN」 放火には「CLOSED」  | プライムブログ

空き巣には「OPEN」 放火には「CLOSED」 

防災と防犯の矛盾点

その一例として、まず犯罪を取り上げました。


消防署の資料によれば、火災の原因として「放火」の多さには驚かされます。

火災原因として「放火」と「自ら火をつけた」という項目は除外されていることが多いのですが、

家を守る上でこの「放火」件数の多さを避けることはできません。


対策といたしまして、通りから火をつけやすい位置に、

ダンボールや新聞雑誌など燃えやすいゴミなどを

置かないことが真っ先にあげられます。

(バイクが燃やされるケースもかなりありました。)


つまり放火の場合、簡単に火をつけ、すぐに逃げるということが

犯人にとって有利な条件となりますので、

ごみなどは、表に出さない、見せない、建物に近づけないといった

通りから隔離「CLOSED」することがポイントとなります。


一方、空き巣などは、犯人にとって建物内に侵入する時間を稼ぎたい、作業を見られたくない

といった要素が大きいため、最近の傾向としては、隣近所からお互いに

監視できる「OPEN」さを求める家づくりの傾向がみられます。


立地に条件により勿論内容は変わりますが、

この「OPEN」と「CLOSED」に関して、

プライムデザインではいくつかの答えをもって家作りを進めています。

ご相談いただければ、ともに考えその家の最良の答えをみつけます。


ただし、矛盾点や問題点はこれだけではありません。

階段一つ取り上げても、今回の防災的な面から見れば、

一般に「真っ直ぐ降りる階段は危険!」の答えとして、L型の階段や

回り階段など誤って足を滑らせ落ちても、下まで落ちない処置などを」してきたのですが、

例えば、急病等で救急隊が二階から一階へ急病人やけが人を降ろすとき、住宅の回り階段では

担架が使用できなくて救出に手間取り命にかかわることもあることも考慮しなくてはなりません。


特に都市部の住宅事情として、ひしめき合うように家が密集した場所では、1階での日照が得られなくて

救急だけのことではありませんが、これまでは1階での生活の多かったお年寄りがより温かく明るい2階で生活する

ケースが増えてきているという事実は避けられません。

体力の落ちてしまったお年寄りにとって、非難、救助の時間が長くなることが命に大きくかかわるのです。


家に対する脅威である、地震、台風などの自然災害、そして犯罪などから

家族を守る安全な家づくり、これはまた快適な家づくりとも矛盾した点が多く

「家づくり」で大切なのは、多くの条件を点で捉えるのではなく

総合的な目で見てゆくことではないかと思います。