(株)プライムデンタルの広報運動家、
こばやし たけのりです。
保険診療に導入されてから
約6年が経っている
CAD/CAM冠というモノをご存じでしょうか?
少し専門的な表現になってしまいますが、
ハイブリッドセラミックスでできたブロックを
ミリングマシンで歯の形に削りだして
製作する白い被せもののことを言います。
と、それは歯科の中での経営視点の話。
↑削る前のブロック
近年、歯科で使われている
パラジウムという金属が
急激な高騰をみせており、
保険診療で採算が
合わなくなりつつあり、
その代替えのマテリアルになると
言われています。
↑削ったあと(歯の形に仕上がっています)
↑このような大型マシンで削りだしています。
患者さんの目線に立った視点で
製品紹介をすると、
保険導入された6年前当時から比べると、
CAD/CAM冠のブロックの種類は
数多くなってきました。
当時は一色単層だったものが、
象牙質とエナメル質の二層構造や、
なめらかなグラデーションを有する
マルチレイヤ―など
審美性の高いブロックも開発されてきています。
確かに、金属の歯(銀歯)は耐久性にも優れ、
歯科の中でも操作性という点で慣れ親しまれている
ということが強みではあるかと思います。
しかし、患者さんの立場に立って考えてみると、
冠そのものの金属色や
歯質、歯肉の変色による審美性の問題、
歯根破折、金属アレルギーなどの
デメリットも
少なくありません。
そんな中で、
今年の4月に診療報酬改定で、
上顎第一大臼歯が
CAD/CAM冠の適応範囲となりました。
それまでは、
上下小臼歯(4番、5番)
までしか適応しなかったのが、
第一大臼歯(6番)まで適応したというのは、
大きなトピックとなっています。
というのも、この第一大臼歯(6番)という歯は
歯列の中では
「KeyTooth(キートゥース)」とも言われ、
噛み合わせの中では、
特に力が加わる歯でもあることから、
この部位にCAD/CAM冠のブロックが適応したということは、
材料強度的にも信頼性があると
判断されたからこそなのだと考えらるのです。
久しぶりに歯科の製品に関して触れましたが、
奥歯(臼歯)の治療を検討されている方は、
試してみても良いのではないでしょうか。