ふわぁ。と、大きな欠伸をする生徒が一人。ここは某中学校(なにがしちゅうがっこう、という校名だ)2年3組の教室。欠伸をした生徒の名前は、佐々木 敏磨(ささき としま)だ。年増ではない。敏磨だ。あだ名は残念なことに「年増男」だ。そして、その隣に座っている生徒は、「ハラー・ヘッターとバイキングレストラン」という本に読みふけっている。彼の名前は小林 光満(こばやし てるみつ)だ。あだ名はコバティー。リバティーじゃないよ。リバティーって、あれだよ。リバティークラブっつう散髪してくれる所だよ。コバティーです。そして、彼らから遠く離れた教室の隅に座っている凶悪な女。彼女の名前は寺井 澄子(てらい すみこ)だ。盲目の身でありながら、様々な武器や技を駆使し、年増男とコバティーに被害を与えるという女。しかも罪の意識が全くないという、冷酷無情な女だ。これから書く物語の大半の加害者は寺井になると思われる。その他の登場人物はその都度紹介する予定だ。
5月6日、火曜日。2時間目の歴史の授業中に、被害者が出た。授業中に、敏磨がブツブツと「今日も寺井にやられるのはまっぴらご免だからな~・・・どうにかして戦えないものか・・・・・・」と呟いたところ、それが寺井に聞こえてしまった。(ちなみに、てらいの聴力と感覚は獣なみに発達しているから、どんなに小さい声も聞こえるし、誰がどこに居るかもわかってしまうのだ。)すると、寺井はいきなり輪ゴムを持って構えた。
何をするつもりなのか?それは一瞬の貴方達の思想にお任せしちゃいましょう。寺井はおもいっきり、「ギリギリギリ・・・」と音が出るくらい輪ゴムを伸ばした。なおもブツブツ言い続ける敏磨と、てらいの殺気に気付いた光満。そして、「バキュン!}という音を立てて、輪ゴムは放たれた。光満は、「危なーーい!」と叫んだが、その努力もむなしく、「パァン!」という音と共に敏磨は倒れた。「グハァ・・・」輪ゴムが当たった衝撃で、敏磨の髪の毛が沢山抜け落ちた。光満が敏磨を心配していると、すぐさま「ドゥン!」と音を立てて二の矢ならぬ二の輪ゴムが放たれた。光満は、「ドゥンてなんやそれー!」と叫びながらぎりぎりで避けた。輪ゴムが当たった所を見ると、壁からプスプスと煙が上がっていて、輪ゴムは壁に突き刺さっていた。その瞬間、敏磨は頭を上げた。「ぐ~・・・いつつ。何が頭に刺さったんだ?」と敏磨は言う。そのとき、寺井は「チィ。殺れなかったぁ~。」と能天気に高い声で言い始めた。「輪ゴムだよ。それと、止血した方が良いって、その頭。」「誰が頭悪いってェェェェェ!?」「そんな事言ってないから。それと、やっぱり止血しなって。」そんな会話を敏磨と光満は交わした。
次の事件は教室での昼食休憩で起こった。飯を食べてる最中に、敏磨が「いい加減にしろっての。授業中に輪ゴで攻撃って普通あるかよ?」そのとき、寺井の目がキラーンと光った。それを察知した光満は、「いいかい敏磨君。僕がせーのって言ったら机の下に隠れてね。」すると、寺井の目がギラーンと光った。「いや、お前も一緒に隠れた方がいい。」敏磨が言う。寺井は輪ゴムを構えた。しかし、今回の輪ゴムはちぃとビッグである。さっきの輪ゴムより一回り大きい。確実に仕留める為だ。「いや、避けにくそうだから、皿を盾の代わりにしようぞ。」「あいよ。」と光満が返事をする。二人は皿をカチャ、と構えた。そのとき、「ドゥドゥン!!」と音が鳴り、輪ゴムが飛んでくる。「バリバリィーン!!」二人は少し怪我をした。皿の破片がかすったりして。
・・・・・・そう。輪ゴムが皿を割ったのだ。「もう愚痴を言うのはやめようか。怖いもん。」「オッケー。」二人がそういった瞬間に、「パァン!」と輪ゴムが二人に命中。「ブフッ。もう・・・何にもいわねぇ。」「グハッ。そうしようか。」バタッ、と二人は倒れた。「やっと終わったぁ~」と寺井が言う。
・・・・・・恐るべし、寺井 澄子。これからもこんな感じでドタバタしますが、宜しくお願いします。