次の日、幸助と渋谷と片桐は、学校中に野球愛好会の勧誘のポスターを貼った。
一通り貼り終わってから3人でコーラを飲んで休憩していると、いきなり片桐が大声をあげた。
「あーっ!そうだったー!」この大声に吃驚してコウすけと渋谷は吹き出しそうになった。落ち着いてから
幸助が「・・・・・・ブハッ!どうしたんだよいきなり・・・」と言って再びコーラを飲もうとすると、片桐はこう答えた。「そもそも野球愛好会は、野球嫌いの校長先生に一生懸命頼み込んでやっと作って貰えた、いわば
おまけのようなものなんです。」そこで幸助は、「あれ?確かウチの校長って野球好きじゃなかったけ?」と、
渋谷に問い掛けて、コーラを口に含んだ。渋谷は大きく頷いてからコーラを口に含んだ。すると片桐は、
「はい。確かに好きだったんですけど、昨シーズンに大ファンだった広島カープがリーグの最下位になって、
それがきっかけで野球を毛嫌いするようになったんです。」と答える。この話を聞いて、幸助は咳き込んでしまい、渋谷は腹痛を起こしたのか、トイレに駆け込んでいった。「・・・普通そんなことで嫌いになるか?」
と片桐に問い掛けると、案の定首を横に振った。
次の日、片桐、幸助、渋谷を含んだ野球愛好会のメンバーは、校長先生に、「愛好会から部にして下さい。」
と頼んだ。すると校長は、「もしも部にしてほしいんだったら、これから言う学校との試合に勝って貰う。」と
条件をつけてきた。「それはどこですか?」と片桐が聞く。すると校長は、「明和第一高校だ。」と言う。
幸助は内心かなり嬉しかった。明和第一高校は、幸助のライバルであり、親友でもある橘英雄がいる高校
だ。ひかるも同じ学校である。すると片桐が無茶苦茶な事を言い始めた。「はい!絶対に勝ってみせます!」・・・・・・なんということだ。そんなこと勝手に約束するなよ、と全員が思った。
皆の冷たい目線が片桐に向けられる。片桐は殺気を感じて、「・・・・・・まあ、さっきのは気合だけです。」と、
ごまかそうとしてきた。まあ、幸助にとっては大した問題じゃなかったが。
しかし、言ってしまったものはしょうがない。結局対戦することになった。
・・・・・・幸助は内心ワクワクしていた。しかし、その反面、ちょっと不安を隠せなかったのも事実だった・・・
第4章 完