花が咲いてる
あちこちの木々に咲いていて
泡立っている
それを見ると同時に
私の中も
同じ形で
同じ感触で
同じ温度で
泡立つ
何も起きていないのに
恋でもしているみたいに
白やピンクに奥行きと動きをもって
めんどくさいほど沸き立つ
だけど 私は恋なんてしていないから
まるで たまねぎのせいで涙がでているみたい
迷惑だわ 春なんて
私が空っぽなこと 思い出させて
美しい生き物というのは
こちらの想像を許さないほど
腕力があるんだわ
ひからびた粘土のような
私の中に潜んだ塊を
またたくまに 造形してしまう
勝手に入り込んで
しかも あなた自身の喜びの形
迷惑だし あつかましいわ
だけど 酔う
ムリヤリ 酒飲まされたみたい
