日本の端っこのほうに住んでいる自分にとって、東京とは何だろうか。
思えば、東京にまともに行ったことがない。
親に連れられた東京、修学旅行で班行動した東京。
経験したのは強制スクロールの東京であり、いまだにオープンワールドの東京に行ったことがない。
思い立って、東京に行くことにした。
とにかく飛行機が安い日を見つけ、とにかく安い宿を探した。
安さを追求した結果、飛行機は成田の第3ターミナルに着いた。
成田から東京駅行の一番安いバスに乗り、東京から中野の電車に乗った。
実はこの日の夜、中野で催されるお笑いライブのチケットをとっていた。
そう、私はお笑いが大好きなのだ。
なかのZERO大ホールの二階席だった。
キャパが約1300席らしく、思えば人生でこんなにたくさんの人が入るホールで何かを見たことがなかった。
ちなみにチケットをとろうと思う決め手になったのはヤーレンズだった。
そのほか、真空ジェシカやダブルヒガシ、ロングコートダディなどといった今を時めく出演者陣だった。
ちなみに宿は、いわゆるカプセルホテルのタイプで一番安い2000円だった。
翌日は上野周辺を歩き倒した。
東京国立博物館はよかった。
なんせ国立なので平常展の入場料も1,000円と安い。
税金を納めているので大手を振って観覧した。
夜は新宿のお笑いライブへ。
噂に聞くK-PRO。噂に聞いていた西新宿ナルゲキ。
女性のお客さんが多いのだが、仕事終わりのサラリーマンっぽい人もちらほら。
東京では、このようなライブが毎日、いたるところで行われている。
これが首都。
ちなみにこのライブのお目当ては、きしたかの と 十九人 だった。
この日の宿は、個室のタイプで一番安い3000円だった。
前日のカプセルホテルもここも、いわゆるドヤ街といわれていた地域にあった。
現在では外国人バックパッカーも利用しているらしい。
薄い布団をかぶって眠る。
薄い壁越しに、終わっている咳が聞こえてきた。
これも首都。
日を改めて、皇居周辺も散策した。
たまたまこの日は建国記念日。
いろいろあるかと思ったら静かだった。
皇居東御苑の中にある、三の丸尚蔵館にも事前に予約して行った。
実は、ピカソよりふつうに横山大観が好き。
翌日は、一度見てみたいと思ってた東京競馬場へ。
テレビではよく見ているが、実物は想像の5倍でかい。
調べてみたら、最も入場者が多かったときは1990年日本ダービーの19万6517人だった。
コンサートでもこの規模はGLAYしか達成していないので、アイネスフウジンはGLAYと同じくらいすごいことになる。
夜は、3つ目のお笑いライブのために新宿ルミネに行った。
ルミネtheよしもとはもちろん吉本の劇場だが、自分がチケットをとろうと思った決め手は吉本ではないゲスト出演のAマッソとママタルトだった。
吉本の芸人は、まず吉本の劇場でウケなければならない。
そうすると、私のような日本の末端で暮らしている人間がテレビや地方公演でふだん目にできる吉本芸人は、吉本フィルターでろ過された芸人になる。
結果、吉本は良くも悪くも大吟醸なのだ。
また翌日、築地から豊洲、豊洲から台場、さらにレインボーブリッジを歩く。
レインボーブリッジは歩ける。