裏に執着するのはつきもので
スロットの裏も大好物であった
終わらない連チャンもいつか終わる
そこに面白味があった
口さがない人たちは裏モノなんてと眉をひそめていたが、それはそれで攻撃されることに何となくの快感があった
放埒に生きたい
今だからこそ
早稲田通りをハズレ、神田川に向かった
旧べんてん跡地の前で
ガードレールから身を乗り出し、
神田川を覗く
割と怖い
周囲の目があると
そのまま神田川に飛び込むんじゃないかと思われる
それが怖い
戸田平橋から蔵之介へ
が、今日は日曜の夜であった
じゃあ、裏はやめて表にでるか
同じ看板の表と裏を写してみた
どっちが表でどっちが裏なんだろう
店の前で考えてみたが答えにありつけない
肉味噌という強い言葉に反して、結構薄味であった
乳化したスープによく漬けてみた
帰りにマルエツプチで明日の朝飯と切らしていた柔軟剤を買った
緑茶やら高千穂牧場カフェオレやら春雨サラダやら無糖ヨーグルトをビニール袋に詰め、柔軟剤のハミングふわさらスルーは手に取った
流石にこれは混ぜ合わすことができない
移り香が気になるからだ
閑散でもない早稲田通り
いかにもみすぼらしいおっさんが
左手にビニール袋
右手にハミングふわさらスルーを持って
歩いている
それはそれで恥ずかしいので
むき出しのハミングふわさらスルーを
小脇に抱えてみる
うん、これで
はたからみてもわからないだろう
僕は安堵して歩きだした
今日の早稲田通りは
いつもより少しだけ温かい






