山梨と言えば

20号(だよな?)

二桁国道に残る不良箇所

普通に通行する分には不満に思うが、「改良によって消え行く歴史」としてみれば尊いものである。

近年の自動車交通の増加によって、改良に更なる改良が行われてハイスペック化する場所が増えている。

旧道が国道として残る、又は県道や市町村道に降格する事例、更には供用終了(=廃道)となる事例…。


今回の舞台は山梨県。

夜勤明けで出るとなると野辺山や清里経由は厳しいので、泣く泣く雁坂トンネルに課金。

西関東連絡道路があるとはいえ、秩父側の未改良区間の状況を考えると590円という金額が惜しく感じてしまう。

でも、しょうがない

休日ということもあり、ある程度の交通量はあった。ただ、料金の高さと秩父市街地からトンネルまでの渋滞や狭隘路という状況が相まって、更には高速道路も整備されているので平日の夜は閑古鳥がないている。
無料化になることがない有料道路(←思い込みか…)の通行券だが、「悲願の自動車道」としての開通エピソードを考えるとちょっと悲しくなる。

料金所からは山梨市市街地まで一気に下っていくことになり、仕上げは西関東連絡道路で甲州街道との交差点まで出ることが出来る。


山梨経験の少なさ

西関東連絡道路の快走ぶりに夢中になり、終点まで走ってしまった。それが仇となり、桜井ランプ(終点)から甲州街道交点までの渋滞に填まってしまった。

それでも1時間程で勝沼市に入ることができた。

1時間前は秩父にいたんだよな~

秩父は高崎から1時間半くらいか~

そう考えると雁坂の料金にも文句は言えないが、現在工事中の大滝トンネル開通まではやっぱり遠回りでも清里を選びたい。


「新笹子トンネル」の高さ制限ゲート。
一般道の通行可能な車両高さの制限は通常3.8mだが、コンテナ積載のセミトレーラーだと3.9mとなり通行できない。
高速道路が事故で通行止めになった際等は広域迂回を迫られることになり、物流に多大な支障が出る。

撮影位置は制限に引っ掛かった車両の転回所であり、国土交通省大和国道出張所に併設されている
まさか、
制限バーが
壊された時
のためか…
勝沼バイパスの時点で既に予告は出ていたので、ここまで来る前に一宮御坂ICから高速に乗るであろう(←3.9mは大型車だから知ってるはず)
だが、この法則。
予告アリ(5)
やばいトンネル(7)
それあたる(5)
(←川柳)
それ、当たりました。

やっちまったぞ
運転中のカーナビが嫌いな癖が出てしまい、調べないで行った結果どうやらトンネルを抜けてしまったようだ。
何故気が付いたのかと言えば、走行中のこんな思考。
こいつ、長い

事故などの異常時に進入を防ぐための信号機があった。ただ、交通量が多すぎるために対向には中々渡れない。

新笹子トンネル
やっぱりそうだったか。
でも、徒歩潜入は躊躇われた。
トンネル内には路肩が明らかに狭まっていること、そして直線トンネルなのに40km制限という危険を匂わせる要素…
後に潜入しない判断が正解だったという場面を見ることになる。

トンネルを出てすぐ、チェーン着脱所手前で大月市の看板が。事実上はトンネル内に境界がある。
そして、3.5km先にある道の駅「甲斐大和」は国道ステッカー販売店である。

そして、写真左側の看板。
トンネル内
人・自転車に注意
ただ、隣の長野県のある高速国道にはこんな注意書があった。
実は年齢としては新笹子トンネルの方が上で、嘗ては有料道路として開通した経緯がある。更に、旧道の笹子峠もあるために車両中心の整備の名残なのかもしれない。

開通から13年が経過した1971年に無料化され、現在料金所跡地に設置されているものがコレ↓。
有料道路としての秩序を保っていたのが料金所。無料化された今、今度は高さ制限ゲートが隧道とドライバーを守っている。

道の駅甲斐大和に戻り、休憩がてら徒歩潜入へ。
実は今回のバイパス計画では、新笹子トンネルと共に改良される場所がある。

奥に控えているのが初鹿野洞門。
丁度良いタイミングで大型車が出てきた。
見ていただけると分かるように、車線いっぱいを使って走行している。私がカメラを向けて立っている場所は、洞門に向けて狭まっている。

ぎょっ
車線も狭まっているし、
路肩なんて…
もうないじゃん
トンネル出現である。新笹子トンネルと同じく、路肩なんて無いに等しい。
洞門と一体になっていて、篇額が見えないパターン。そしてお決まりの「幅員狭まりますよ」サインの蛍光剤。
直線で見通しが良いだけましだが、歩行者がいるという特殊な状況で乗用車ですら大きく膨らんで避けていく。

トンネルの名は不動隧道といい竣工は昭和33年、長さは50mと短い。救いは、洞門があるにしても向こう側の光がしっかりと届いているのでその分恐怖は少ないということ。
それにしてもボロボロである。坑口も内部も補修の痕跡だらけで老朽化の激しさも窺える。

新笹子トンネルの甲州市側坑口。
そして、諦めて正解だったと確信したシーン。
10tダンプが車線いっぱいに通行している。
約3kmもあるトンネルで、もし大型車の列が両方向から来たらと思うと怖いし申し訳ないし…。

でも、あの看板が一般道として人と車の共存を肯定してくれた。
トンネル内
人・自転車に
注意
制限速度が伝えてくれる思いの深み、そして注意看板の心強さ。
今日の調査は、一層の安全運転のエッセンスを私に注入してくれた。
完結

(お知らせ)
画像のナンバリングですが、この記事より行わないこととなりました。
理由:画像全体が見られなくなるため