どうも、ふじです。

 

今回はフラム戦のマッチレポ。

 

スパーズはソニーがアジアカップで離脱。ケインとシソコが前節のユナイテッド戦で負傷しそれぞれ1か月半程度と2週間程度の離脱となった。代わりにダイアーが戦線復帰したので3列目より下のポジションは潤沢となったが、前線はカツカツという状況になったのでスタメンの選考が読みにくい1週間だった。

 

ではそのスタメンはどうなったのか。

 

スパーズはスタメンにロリス、トリッピア、トビー、サンチェス、ヤン、ローズ、ウィンクス、エリクセン、ラメラ、デレアリ、ジョレンテ。ベンチにガッザ、フォイス、デイビス、ダイアー、スキップ、エンクドゥ、スターリング

 

フラムはスタメンにリコ、クリスティ、オドイ、マルシャン、リーム、ブライアン、セリ、チェンバース、シュールレ、バベル、ミトロヴィッチ。ベンチにベッティネリ、セセニョン、ケバノ、ケアニー、アイテ、ビエット、シセ

 

となった。

 

個人的にはジョレンテ(もしくはラメラ)をベンチに置いて後半から攻めるためのカードを残しておくと思っていたのだが見事に外れ、エンクドゥとスターリングという不安なジョーカーを残しガチガチのスタメンを組んできた。

 

フラムはセセニョンをベンチに置いたのはなぜだったのだろう。

 

 

次にお互いのフォーメーション。

 

 

お互いに3-4-3(5-2-3)というミラーゲームとなる形となった。

 

スパーズは久しぶりの3バック復活。前線の駒がないのと、ダイアーが復帰初戦のベンチだったからだろう。

 

前半

 

全体的に見れば上位チームと降格圏に沈んでいるチームの対決らしく、ボールを保持し崩して点を取ろうとするスパーズと、しっかりブロックを組んでカウンターやセットプレーから点を狙うフラムという構図になった。そしてスパーズはそのブロックを崩せず、逆にフラムはセットプレーからオウンゴールという形とは言え先制に成功した前半だった。

 

では細かい所を見て行こう。

 

スパーズのビルドアップ

スパーズのビルドアップは後ろの3バックでボールを持ち、ローズとトリッピアの両WBを高い位置へ上げて相手の5バックに対して3トップとWBをぶつける形とした。

 

フラムはスパーズの3バックに対して3トップが噛み合い同数プレスを仕掛けることもできるが、基本的にはハイプレスは仕掛けてこず、あくまでもパスコースを遮断しようとする程度だった。

 

そしてビルドアップの出口は下がってくる2センターがもしくはWBだった。2センターに対してはフラムの2センターが付いてくるのでどちらかと言えばサイドを経由してミドルゾーンまで運ぶ形が主だった。あまりフラムのWBは出てこない。

 

ハーフェーラインくらいまでは出てきたセンターハーフだったりインサイドWGのバベルやシュールレがプレスをかけてくるが、そのラインを突破されかけるとプレスを止め、リトリートして5-4ブロックを敷いてスペースを消す守備の仕方に変えてくるというフラムのやり方だった。

 

スパーズの攻撃

スパーズのゴールに迫ろうという形は3つあった。1つ目ヤンからのアーリークロス。2つ目はWBとセンターハーフが連携するハーフスペース攻略。3つ目はジョレンテ、ラメラに縦パスを入れて入っていく味方にレイオフする形だった。

 

1つ目のアーリークロスについて。外に張って幅を取るローズ、ハーフスペースに侵入するデレアリもしくはウィンクスがフラムのラインを押し込むので、手前にはスペースができる。そこにヤンが入り、フリーであればジョレンテに目掛けてアーリークロスを放っていた。

 

2つ目のハーフスペース攻略について。1つ目と同じく、大外のレーンのローズとハーフスペースの前側のウィンクスかデレアリと後ろ側のヤンの3人で3角形を作り、前側の選手がハーフスペースの裏に走り、そこにローズがボールを出してクロスorそのまま中に走るローズにリターンという形だった。

           

 

3つ目のジョレンテかラメラに縦パスを入れるパターンはどちらかというとビルドアップからの攻撃ではなく、フラムの攻撃をミドルゾーンで捕えれた時にカウンター気味で攻める時に使用していた。しかしジョレンテもラメラもフラムCBからのプレッシャーがあってかレイオフが合わない。なのでこれでチャンスの芽を自ら捨てることが多く残念だった。

 

1つ目と2つ目のパターンについて。1つ目のパターンは左右両方ですることはなく、ヤンしかアーリークロスは上げていなかった。2つ目のパターンはトリッピアのサイドでもエリクセンとトビーが絡んで3角形を作ってハーフスペース侵入を試みていたが、ローズサイドでの展開が多かった。ローズが対面のクリスティに対して質的優位があったからだろう。

 

フラムの攻撃

フラムの攻撃はハーフスペースからのアーリークロスやドリブル侵入でチャンスを作ろうとすることが多かった。スパーズは両WB、センターハーフが上がっているので被カウンター時には人が残っていないがフラムも1トップしか残していないことが多いので大丈夫だった。しかしスパーズは前3枚を攻め残りさせるので2センターではスペースを空けることがあった。

 

フラムは最初はミトロヴィッチが1トップだったがバベルとポジションチェンジをしてマークを曖昧にするやり方を途中からとってきた。そしてポジションチェンジをするもう1つの理由はサンチェスに対してバベルを当てるためだろう。序盤にサンチェスとのデュエルを制して抜け出した場面からそこが狙いどころだと判断したのだろう。バベルはしつこくサンチェスにマークを付かせるようなポジショニングをしてくる。

 

その甲斐あってそこから決定機に持ち込めそうor持ち込む場面が多かった。

 

後半

 

後半になるとスパーズのボールを保持する時間が更に増えた。51分という早い時間帯にデレアリの得点で追いついたことが影響しているだろう。

 

後半は書けることが少ない。前半よりもフラムは前に出て嵌めようとする場面は少なくなり、5-4ブロックで引いて守る。そしてスパーズはそれをこじ開けようとボールを動かしてブロックをずらそうとする時間帯がほとんどだった。

 

攻め方は後半と変わらずローズのところでできる優位性を活かしてそこを起点とし、ドリブル突破たデレアリやウィンクスを絡めたハーフスペース攻略が多かった。

 

アーリークロスとカウンター気味の攻撃も継続していた。しかしどちらもジョレンテのプレー精度が低く、点という実は結べなかった。

 

前半に加えて増えた攻撃は楔のパスを入れてからの中央のレーンでの連携だった。

 

相手がずっと引いて守っているので出し手がフリーになることが多くなり、出しやすくなったのだろう。しかしこの攻撃も中央で受けるデレアリ、ジョレンテ、ラメラがCBからのプレッシャーに負けてボールロストすることが多く、最後の崩しまでは到達できなかった。

 

最後の緊急投入されたエンクドゥのクロスにウィンクスが飛び込み逆転勝利したのにはテンションが爆発してしまった。

 

感想

かなり難しい試合だった。ベンチメンバーを見ると誰を頼ればよいのか悩ましく、できればスタートのメンバーで決めてしまいたかったが逆に先制されてしまうという最悪の前半だった。

 

ジョレンテが思ったよりもチームに貢献できなかったのは誤算だった。いつも終盤に投入された時に競り勝ちまくってたのは相手が疲れているというのが大きそうだ。決定機を何度か逸してしまった上に、ポストプレーもできなかったのはかなり残念。

 

しかし前線の枚数が足りないのでこれで見切る訳にもいかないのでこれから数試合は切り替えて頑張っても貰いたい。まあ言うてまだたった1試合試しただけだし。

 

あとサンチェスのパフォーマンスが尻上がりだったのは何故なんだ。前半は正直酷かったが、後半は持ち直してくれてよかった。

 

こんなものか。何はともあれ勝ててよかった。最後のあの瞬間は本当に感情が爆発した。あの瞬間を共有するために観戦会やっているといっても過言ではない。2/2のニューカッスル戦はアーリーキックオフやからお待ちしておりますぜ。

 

以上。